Google「ニューストピック」の評判は?(画像はイメージ)

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インターネット検索大手のGoogle(グーグル)の新サービス「ニューストピック」に、「不快」「目障り」といった声が寄せられている。

顰蹙を買った原因は、あまり質のよくない「まとめブログ」が上位に表示されていることにあるらしい。

個人ブログでも、ニュースサイトに並んで検索の上位に掲載される

Googleが2014年11月からはじめた新サービス「ニューストピック」は、Googleニュースに登録されていないサイトのコンテンツでも、ニュースのユニバーサル検索の結果によって「ニューストピック」に表示されるようになっている。

これまでは、ユーザーがインターネットで検索するときに入力する単語やフレーズなどの検索クエリに応じて、メディアのWEBサイトの記事(Googleニュースに登録しているニュースサイトの記事)が掲載されていた。それが、検索クエリとGoogleの検索条件がマッチすれば、個人ブログの記事やコラムでも既存のニュースサイトに並んで掲載されるようになった。

通常であればGoogle検索の1ページ目に掲載が無理な検索クエリでも、「ニューストピック」に掲載されれば、より多くの流入が見込めるようになる。一般のブロガーにとっては自身のWEBサイトの検索流入の増加につながり、ページビューを増やすチャンスになるわけだ。

一方、既存のニュースサイトにとってはこれまでの掲載枠をブロガーに奪われ兼ねない事態になるので、従来以上に話題性や質の高い記事の配信が求められる。

既存のニュースサイトには多様な情報網や、文章力や校正力に優れた筆者らがいる。半面、専門家や研究者らの「個人」は、独自の情報やノウハウ、分析力などのより高い専門的な評論を配信できる。

膨大な情報が流れるGoogleにあって「ニューストピック」は、それらの情報の中から「有益な情報だけを探す」、いわばGoogle版キューレーションサービスといってもいいのかもしれない。

ところが最近、そんなGoogle「ニューストピック」が、あまり質のよくない「まとめブログ」などを取り上げていることで、不快な思いをしている人が増えているようだ。インターネットには、

「グーグルで検索すると『ニューストピック』にわけわからんまとめブログが大量に出るようになって、ほんとうざい」
「Google検索、改悪! 不快!」
「いい加減googleはまとめサイトをニュースとして取り上げるのやめーや」
「『官邸 ドローン』で検索して『ニューストピック』欄にヤフーニュースより日経より先に『まとめサイト』が載ってるのはどう考えてもおかしい」

といった声が多く寄せられている。

ブログのSEO対策が「奏功」?

とはいえ、「まとめサイト」の中には信憑性が低いものやデマ、人を貶めるような情報、また著作権を無視した記事も少なからず散見される。必ずしも悪質とはいえないが、玉石混淆であることは間違いない。

Googleの「ニューストピック」でもサービス開始当初から、個人ブログなどが検索上位での掲載を狙うために、これまで以上にSEO対策を講じたり、「釣り」や「煽り」のような文言を、多くの人が目にする機会が増えたりすることになるかもしれないという懸念があったほか、Googleが提供するサービスということで、「きちんと審査され、選別されている」と思い込み、情報を鵜呑みにしてしまうことが心配されていた。

ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、Googleニューストピックの「上位に掲載される条件がどのようなものかはわかりません」としたうえで、「結果的に(ブログなどの)SEO対策に負けているということです」という。

「おそらくは継続的な記事の配信やアクセス数、話題性などから弾き出しているものと推察しますが、割と単純な条件なんだと思います。改善の余地があるということですね」とみている。