登壇した法政大学の越智啓太教授

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リーアム・ニーソン主演で連続誘拐殺人事件の交渉に焦点を当てたサスペンス「誘拐の掟」の試写会が4月21日、都内で行われ、犯罪心理学の専門家である法政大学の越智啓太教授が、犯罪心理学の視点から劇中の犯人像や、交渉術について解説を加えた。

警察に通報できない、麻薬取引に関わる人間の身内ばかりを狙った連続誘拐事件が発生。元刑事の探偵・スカダーは、断酒会の仲間で麻薬中毒者の訴えを聞き入れ、独自に捜査を開始し、犯人との交渉に臨む。

越智教授は犯罪を扱ったドラマや映画に携わるほか、実際に警察の捜査に協力し交渉のアドバイスをする事もあるという。そんな第一人者が見ても、「よくリサーチされていて、実際にいそうな犯人像や動機が描かれている」と語る。

まず、事件の犯人が2人組である点に着目。実は、犯罪史上で2人組の誘拐犯が成功する例はあまり多くないそうで、「それは途中でケンカになるから」。その点、映画に出てくる2人は「一人はすごく頭がよく落ち着いてる。人を操ったり、いたぶり、苦しんでる姿を見るのが楽しいタイプ。もう一人はあまりしゃべらないタイプで死体をバラバラにしたい。趣味が違うので、役割分担ができる異常者」と分析した。

さらに、ニーソン演じるスカダーの捜査に関してもプロの眼で解説。誘拐における交渉の原則を「まず人質の生死を第一に確認すること。それによって交渉の仕方が変わってくる」「相手(犯人)と同じスタンスで、対等の立場で交渉するのが大事。強気すぎても下手に出過ぎてもダメ」と説明し、スカダーについて「彼はちょっとヤケクソになっいて、強気すぎるところがある(笑)」。一方で「きっと彼は、犯人が身代金目的でないことを早くに見破っていて『人質はどうせ死んでいる』と考えているのだと思う。相手がかなり強気なので、弱味を見せると付け込まれるので調整している」とスカダーの捜査スタンスが現実に即したものだと評価する。

「日本のドラマは結構、いいかげんだったりもするんですけど(苦笑)、アメリカのドラマ、特に原作のある作品はリサーチがよく行われているものが多い」とも語り、観客は教授の解説に興味深く耳を傾けていた。

「誘拐の掟」は5月30日から公開。

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