強さと人柄が滲み出た一戦だった。11月5日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」の第2試合では、EX風林火山の勝又健志(連盟)が登板し、わずか40分ほどの高速戦を勝利。試合後のインタビューでファンに頭を下げる一幕もあった。

【映像】スピード決着をファンに謝る勝又

 ここまで勝又は6試合に登板して3勝。個人成績も6位と好調だ。当試合は起家から勝又、BEAST X・猿川真寿(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)の並びでスタート。親番の東1局では茅森が1300点をアガったものの、テンパイ流局で迎えた東3局1本場、勝又はリーチ・赤・ドラ3の満貫・8000点(+300点、供託1000点)を獲得した。持ち点は3万3300点。僅差ながらトップ目に立つも、南2局1本場では満貫・8000点(+300点、供託1000点)をアガった佐々木に逆転を許した。

 とはいえ、佐々木との点差は4100点だ。ここで佐々木がドラの八万を鳴き、ラス目の茅森がリーチをかけた中、勝又はタンヤオ・一盃口が確定する形でヤミテン。これが佐々木から零れ落ち、2600点(供託1000点)を奪取して再びトップ目に立った。オーラスでは早々に鳴いた後、タンヤオのみの1000点を加点。会場をチームカラーに染めると、静かに卓上を見つめた。

 「いつも以上にラッキーな一日だったと思います」。試合後、勝又はいつものように謙虚なコメント。一方で、南場の親番、猿川がリーチをした場面については「リーチを打たれたら降りようと思っていたんですけど、手組みが悪すぎて。本当に下手くそだなと思っていました」とし、「茅森さんがピンズの混一色が濃厚で。3・6筒なんて決めないで、あそこでピンズを連打することができたらアガれていたかもしれない」「そういうところが僕の持ち味のはずなのに、常識にとらわれて3・6筒を残す。自分の中で甘い選択をしてしまったなと思っています」などと兜の緒を締めた。

 この日は、石川県のユナイテッド・シネマ金沢で一気通貫ツアーが開催されていた。かなりのスピ―ドゲームだったこともあり、勝又は「せっかくのパブリックビューイングが40分という相当速いゲームで、寂しさや名残惜しさはあるかもしれないです」と謝罪。続けて、「今後もみなさんが盛り上がってもらえるような麻雀を打ちたいと思います」と約束した。

 チームのサポーターには「苦しかったり、きついなという思いばかり味わわさせてしまっています」とした一方、「ポイントを見れば、大きめのトップなら3つ、普通のトップなら4つ取れば一気にプラマイゼロに戻るところなので」と発言。「あんまり焦らずコツコツと一つずつ挽回していくように、力を合わせて頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします」と奮起を誓った。

【第2試合結果】

1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)3万4800点/+54.8
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)3万1700点/+11.7
3着 BEAST X・猿川真寿(連盟)2万600点/▲19.4
4着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)1万2900点/▲47.1

【11月5日終了時点での成績】

1位 セガサミーフェニックス +368.4(26/96)
2位 U-NEXT Pirates +190.5(26/96)
3位 赤坂ドリブンズ +181.7(26/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +77.5(28/96)
5位 KADOKAWAサクラナイツ +6.7(26/96)
6位 TEAM雷電 ▲8.8(28/96)
7位 EX風林火山 ▲191.3(28/96)
8位 BEAST X ▲285.6(26/96)
9位 渋谷ABEMAS ▲359.1(26/96)

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)