【ファンキー通信】1万9800円(イチキュッパ)がお得に感じるワケ

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 「今ならノートパソコンに、デジカメとプリンターがついて●●●●円!!」

 ワイドショーや深夜番組を見ているとこんな通販の番組をよく見かけます。ついでに「今なら分割払いの手数料無料!」なんてセリフまでついてくることも・・・。なんだかついお得な感じがして、思わず電話番号をメモってしまうこともしばしば。また、大型電気店でよく目にする「9800円」や「1万9800円」といった値段設定に、「安ッ!!」って思ってしまうこと、ありません? 

 でもよ〜く考えてみると、2万円と1万9800円を比べるとたった200円しか変わらないのに、圧倒的に“イチキュッパ”のほうがお得に感じてしまうのはナゼなんでしょうか?

 「それはイメージの問題なんです。千〜万と位が変わると値段が高い!とつい思ってしまいます。それと、千円札や1万円札を出しておつりがくると、その分なんだか得した気分になりますよね。潜在意識にお金を使うことへの罪悪感があると、その意識を“得した気分”で減らそうとしているのです」(神戸メンタルサービス心理カウンセラー/北端康良さん)

 確かに、高い買い物をした後ってなんか悪いことしたような気分になることってあるかも! 人はお金を使うと「残りのお金でやっていけるかどうか」と恐怖や不安を感じてしまうんだとか。例えば、旅行先でお金を使いすぎちゃったな・・・と思うと「帰ったらゴハン代節約しよう」って考えてしまいませんか? それは、幼い頃に親からよく言われた『無駄使いしちゃいけません!』のセリフが、強く根付いているということも関係しているそうです。

 「人は実際に価値があるかどうかというより、聴覚や視覚に訴えかけてくるもののほうに価値を感じることが多いんです。通販のCMでよくある、“おまけ”がいい例ですよね」(同)

 ふむふむ・・・となると、“イチキュッパ”という心地よい言葉のリズムと、2万円でおつりがくるというお得感、加えておまけがついてくる!という3拍子揃った商品は、人の購買意欲を掻き立てるツボをおさえている、ってワケなんですね。これからも“イチキュッパ”に財布の紐を緩めてしまいそうな予感です・・・。(坂井あやの/verb)

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