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【独女通信】「負け犬」と「飼い犬」のアブない関係

【独女通信】「負け犬」と「飼い犬」のアブない関係
「思い切って私もチワワ飼っちゃおーかな」と、友達のサヤコに言ったら「とうとう覚悟決めたんだね」と言われた。何の覚悟?と聞き返したら、「負け犬の道まっしぐらってことよ」との答えが返ってきた。

なんでもひとり暮らしの女が犬を飼い始めると、結婚が遠のくのだそうだ。仕事に疲れ、男に疲れ、愛情の対象が自分を決して裏切らない犬に向く。ひと通りのことを経験した女が、魂の癒し処として最後にたどりつくのが、ペットとの暮らし……らしい。

犬や猫を飼えば、暮らしはさまざまな制約に縛られる。デートの最中もペットのことが気になり、旅絡みの仕事は自然に足が遠のく。またペットとの生活が中心になるため、早寝早起きが当たり前となり、合コン、深夜帰宅、お持ち帰り……なんてチャンスは激減する。

「なるほどね、犬を飼うのは“負け犬ライフ“のダメ押しかあ」「そう、結婚に少しでも希望を持ってるなら、犬を飼わないほうが得策ってことよ」とサヤコ。

サヤコは私よりひとつ年上の36才。年収1500万円を超える、売れっ子ファッションスタイリストである。結婚経験なし、もちろん子供もいない。無類の犬好きで、可愛いチワワを何匹も飼っており、それだけに彼女の「ダメ押し」発言には、説得力がある。

サヤコは職業柄、自分の魅力を引き出すファッションに長け、街を歩けば振り返る男も数多い。忙しい仕事の割には、身のこなしも優雅、年齢不詳のかなりのイイ女なのに、それでも生活や男に疲れているというの?なぜ「負け犬道」を選んだわけ?

「男にモテないから、負け犬になるわけじゃありません」と語るのは、竹下美穂(仮名)さん、32才。某商社の総合職。なるほど、自分でいうだけあって容姿もなかなかだ。「生活や男に疲れるのは、頭が良すぎるからだと私は思います」ちょっと待ってよ、なんですか、それは?

「読めちゃうんですよ、先が。この人とつき合ってると、次はどうなるのか、先に何が待ってるのか」なるほど、なるほど、安定はしてるけど、サプライズはないってことね。「最近、そういう男性が多すぎるんです。ワクワクドキドキさせてくれない。こぢんまりとまとまっていて、悪くはないけど、わざわざ手を伸ばして掴むほどでもない。だったら、もっと待っていれば、もっと何かあるんじゃないかって……」

気づいたら、あっという間に30才を過ぎたそうだ。「でもまだ自分で“負け犬 “なんて言ってるうちは、余裕ですよね」と、美穂さんは笑う。じゃあ、余裕のある負け犬は、いつになったらその余裕を失うんだろう。38才?39才?それとも眉毛に白髪を見つけた日?

「余裕があろうがなかろうが、意地でもそんなそぶりを見せないわ」と、言うのは34才のモデル、高畑ケイ(仮名)さん。対外的には27才で通している。非婚主義、そしてケイさんも2年前から犬を飼い始めた。「犬が魂の癒しというのは、間違いないわね。恋人が与えてくれる喜びのほとんどは、犬が与えてくれるから。」

ケイさんは、リッチで12才年上、5年越しの恋人がいる。「彼は昔気質のわがまま男なんです。しかも不倫。でも私に結婚願望はないし、ずっとこのままの形が続けばいいと思ってる」魂を癒してくれるペットの存在があるから、彼に多くを求めないでいられるのだろうか。結婚願望がないなんて、それ本音?ケイさんは、眉毛に白髪が見つかっても、同じ台詞を言うのだろうか?

今どきの女性は「愛されたい」より「愛したい」気持ちが勝っているのかもしれない。溢れるほどの、愛したい気持ちがあるのに、それを受け止めるだけの価値ある男が少ないのかもしれない。負け犬女性急増の裏には、男性の弱体化が原因にあり、独身女性のペット率は、今後ますます増えていく、と決めつけるのは無謀だろうか。(柴崎アキコ)

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