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毎日放送の歪曲報道と大手メディアの報道倫理の欠如

【PJ 2006年11月09日】− 女子ゴルフのミズノクラシック(三重県近鉄賢島CC)を中継した毎日放送(MBS)が4日(土)の番組放映のなかで、宮里藍選手が実際には一位になっていないにもかかわらず途中順位で、16番ホールで宮里選手がバーディーをとった瞬間、アナウンサーが意図的に「一位」に並んだと放送をした。

 同番組は実況と録画を織り交ぜて中継番組を構成しており、そのなかで視聴者の興味をひきつけようと巧妙に編集し、そして実際にはあり得なかった藍ちゃんの一位というフィクションを作り出した。好意的に見れば、録画と実況の混在する画面編集が、偶々そうした虚構の世界を作り出したのかも知れぬ。そして、その偶然を視聴率UPにつなげようと条件反射的に「一位」という言葉がアナウンサーの口をついて出たのかも知れぬ。

 しかし、これは明らかな捏造である。現にMBSはこの放送の問題が発覚した後に、「エンターテインメント性を重視した判断だが、今後の課題も残る」と、捏造の事実を間接的に認める説明をしている。その問題認識、報道姿勢の甘さには唖然とせざるをえない。スポーツ番組は立派な報道番組であり、もちろんフィクションではない。報道とは事実を正確に伝えることが何にも増して先ず優先されるべきである。事実をゆがめた映像解説は報道の根幹を否定するジャーナリズムの自殺行為であることは言うまでもない。「エンターテインメント性を重視」と見当違いの釈明を平然と行ったMBSの能天気さに、ジャーナリズムとしての致命的欠陥を指摘せざるをえない。

 そしてそこには、最近のジャーナリズム一般に言えることだが、勘違いの驕りと軽薄さが透けて見えてくる。真実を捻じ曲げることの怖さに鈍感であることは、この国のジャーナリズムの精神的堕落のみでなく、メディアの手によって国民の知る権利がなおざりにされ、権力のチェック機能という最も大事な役割をメディア自らが放棄するということである。さらにMBSの報道姿勢について大手メディアは軽く触れる程度で、深く掘り下げることをしなかった。その大手メディアの事実報道に対する意識の希薄化と倫理感の欠如のほうに、わたしはより強い危機感を覚えた。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 野田 博明【 東京都 】
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