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履修漏れ私立校教諭が語る教師と経営者のギャップ(下)

【PJ 2006年11月07日】− (上)からのつづき。履修漏れが発覚した埼玉県の私立中高一貫校の教諭による話である。前記事では、この教諭によれば、現場の教諭と経営者の間では、かなり考え方のギャップがあるとのことだった。履修漏れの原因は、校長や理事長などのお偉いさんが、外部の評価や生徒募集のことばかり考えていて「学力を上げろ!」と言い、それによってカリキュラム構成が行われた結果であるとのことだ。また、学校経営者は、学校を教育の場としては、あまり考えていないという。学校内では、“偏差値命”の先生のほうが経営者に優遇されるという事実があるそうだ。さらに話は続いた。

 ─ 学校経営者は、結局はカネなのでしょうか。
 「そうそう、カネです。保護者の中には同じ授業料を払っているんだから、テストで一定の点以下の生徒だけに補習させるのはおかしい、という人までいる。そのうち補習を受けるには、補習クーポン券、生徒指導を受けるには生徒指導クーポン券をお買い求めいただくことがあるかもしれないです。学校を選んで入学する側の意識が変わらないと、特に、私立学校の場合は、良くならないのではないでしょうか。そうでなければ、文部科学省が、もっと厳しく統制して枠にはめることも必要ですね」

 ─ このような状況で現場の教師は頑張っているのでしょうか。
 「現場は頑張っているというか、疲れている」

 ─ 経営者側につく先生もいるのでしょうか。
 「別に経営サイドに反旗を翻す動きがあるわけじゃないので、経営者側というのも明確ではないけれど、イエスマンな人のほうが偉くなる傾向はあります」

 とのことだ。私立校の場合、確かに経営のことも考えなければならない。しかし、教育のことを考えていない経営者のイエスマン教師が優遇され、やがてこのような人も経営に加わるであろう。それを考えると、学校というものは、古い体質をなかなか拭いきれない世界であると言えるのである。

 他校でも、経営者と現場の教師の考えにギャップがあることをよく聞く。例えば、ワンマン校長が、自分の考えに合わない教師を辞めさせたという話も聞く。また、「なぜあの先生が教頭に?」などという、生徒から見ても疑問に思うような、おかしな人材配置も見受けられる。このような私立学校の見えざる部分が問題とならば、教育の場にメスが入って当然のことだろう。【了】

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パブリック・ジャーナリスト 堀口 剛【 埼玉県 】
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