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電磁波&鉄塔の街・門真 「白血病死者18人調査」から10年、今も変わらぬ風景

電磁波&鉄塔の街・門真 「白血病死者18人調査」から10年、今も変わらぬ風景
(写真上)生駒山系から古川橋変電所に続く高圧送電線 (写真下)左手が古川橋変電所、右手の鉄塔の下にある茶色の建物が保育園
 関西各地に電力を供給するため、関西電力の古川橋変電所が位置する大阪・門真市。住宅やマンションの上を7万7000ボルト、15万4000ボルトの高圧 送電線が走り、巨大な鉄塔が墓標のように並ぶ「鉄塔の街」である。「電磁波4mG以上で小児白血病が2倍以上」の報告もある中、鉄塔の真下の保育園では、 電磁波測定器は『36.1mG』を指した。10年前には自治会長の個人調査で白血病死者が18人いると報告された地域を、カメラ片手に歩いた。

【Digest】
◇大量の電気を食い続けて生きている
◇墓標のように並ぶ巨大な鉄塔
◇元自治会長が行った死亡聞き取り調査
◇4mG以上で小児白血病は2倍以上
◇国際機関「おそらく発がん性がある」
◇たくさんのホコリが家じゅうに積もる
◇磁力を放出する?ブレスレット
◇関西電力「5万ミリガウスでも人体への影響はない」
◇マスコミと関西電力の間で30年間翻弄され続けた
◇「あの人がいなくなって清々してるんですよ」


とんがり屋根したかわいらしい保育園の入り口では、ママたちが手を振りながら子どもの帰りを待っている。

 「ともく〜ん、おむかえですよ?!」

 保育士の声と同時に、ピンクのリュックを背負った男の子が走り出し、ママの腕のなかに飛び込んだ。ほのぼのとした幸せいっぱいの日常。

 「写真なんか撮らんでください。うちはそれで30年間、なが〜いこと嫌なめにあってきたんですわ。やっと長いことかかって沈静化したかと思ったのに、またやられるとたまらんですよ」

 平静を装う園長だが、口元はあきらかに震えている。

 ここは、大阪・門真市にある保育園。

 手に持った電磁波測定器は『36.1mG(ミリガウス)』を指す。「平均4mG以上の電磁波で小児白血病が2倍以上になる」といわれているのに、だ。

◇大量の電気を食い続けて生きている

  電磁波とは、波を描いて進む電磁気の流れのことで、電流や電波が流れるところには必ず発生する。磁石のプラスとマイナスと同じように電磁波も電気と磁気の 両方の性質をもっているが、電気が発生する空間を電場(電界)、磁気が発生する空間を磁場(磁界)。電場は体の表面に電流を走らせるだけだが、磁場は体内 に入り込み細胞レベルまで到達するといわれ、このことが人体に影響を与えると問題視されている。

 電磁波の問題が全国のお茶の間で話題になったのはおよそ10年前。

 ワイドショーや週刊誌で「送電線や携帯電話、家電製品などが発する電磁波が、がんや白血病を引き起こす」「蛍光灯をかざすだけで明かりがつく」と大々的に騒いでいたのに、今ではそんな話題も目にしなくなった。

 私の部屋を見まわすと、家電製品はもちろんのこと、携帯電話、デジタルカメラにデジタルビデオカメラ、パソコンに周辺機器。省エネを心がけているつもりだが、大量の電気を食い続け、生きているのが現状だ。

 いったい、電磁波の影響はどうなったのか?
 何らかの対策ですでに解決したのか?
 それとも電磁波の影響はなかったのか?

 そんな疑問を胸に、電磁波の街とも呼ばれる大阪府門真市にやってきた。


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