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国体は本当に必要なのか?

国体は本当に必要なのか?
のじぎく兵庫大会で燃えた炬火 神戸ユニバー記念競技場。 (撮影:鈴木 義哉)
【PJ 2006年10月13日】− 10月10日、のじぎく兵庫国体は成功のうちに閉幕した。主催の兵庫県は天皇杯、皇后杯を獲得。またスポーツの盛んな土地柄もあり、競技運営もトラブルなく終わった。そして、13日より身障者大会の、のじぎく兵庫大会が開かれる。

現在の国体は2巡目だが・・・
 国民体育大会は昭和21年に戦後の荒廃した中、スポーツを通じた若者の健全育成というコンセプトのもと、第一回大会が京都を中心とした京阪神地区で開かれた。その後、全種目総合得点トップの県に与えられる天皇杯、皇后杯が創設され、国体開催のためインフラ整備が大々的に行われるようになった。全国いたるところにある”国体道路”は開催時に整備された道である。

 また、競技レベル選手権タイトルがないものの、日本一を決める大会にふさわしいレベルで、高校生の出る少年の部はインターハイの敗者復活戦のようなものであった。さらに、国からの補助金で施設が建ったので、それがスポーツ振興につながったのは言うまでもない。

開催県が勝つからくりとは 
 開催県が天皇杯、皇后杯をほとんど獲得しているがこれにはわけがある。もちろん、開催地のメンツにかけて強化策を取っているのは言うまでもないが、国体の多くの種目には選手のうち何人かに教員を入れることを義務づけられている。それを利用して開催県は有力選手を教員として囲い込む強化策をするのである。

 ちなみに40年代までは教員の部が独立したクラスとして競技があった。また選手は原則年度始めに登録した都道府県で出場しなくてはならず移動は原則NGだが、結婚予定の有力女子選手を囲い込むため国体までに入籍させ、自分の県に移籍させたこともある。結婚は例外的に移籍が認められるからだ。というように、02年脱天皇杯を宣言していた高知を除き、ほとんど開催県が獲得している。
 
消化試合化する競技も
 今年はオリンピックの中間年ということもあって、卓球の福原愛(青森・青森山田高)や、陸上の為末大(広島・APF)などの出場が話題になったが、最近は一流選手が出てこなくなった。というのもあらゆる種目で国際大会のシリーズ化が進んでいるため、そういった選手がそちらに重点を置いているからである。

 代表的なのは高校野球で、この種目は公開競技で天皇杯の得点対象ではない。今年は週末開催であったうえ、ハンカチ王子ブームもあり、連日入りきれないほどのファンで埋まった。だが、例年は平日開催のため、熱心な高校野球ファンしか見に来なかった。選手はどう思っているのかわからないが、はたから見れば消火試合の感は否めない。

2巡目に見直すべきだった?
 86年の京都国体で2順目がスタートして今年で20年になる。今まで外国籍選手(当時は定住外国人に参加資格はなかった。現在は留学生が一種目一人に限り出場可)の問題や、スポーツ振興と勝者を決める大会との矛盾点などが議論されるべきだったが、それをしてこなかった。そしてそのころから新規施設建設が行政の負担となり問題化していた。兵庫県でも三木市に陸上競技場が建設されたが、スポーツ関係者からも建設を疑問視されたほどだ。

 国体は主催の日本体育協会も見直しの議論があるが、一部に不要論もあるのも事実。また、射撃などの特殊な競技は会場が確保しづらいので、それがまた負担となっている。都道府県単位でなく地区単位での開催など、開催のスリム化の方法はいくらでもある。

 現在は開催県の県民でないと関心を示さないので国民の注目する大会にするか、それが出きないなら、やめてしまうかまで考え直す時期になっていることも事実である。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 鈴木 義哉【 兵庫県 】
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