ユーロ08予選が行われた7日夜、「B」組イタリアは首都ローマのオリンピコ・スタジアムでウクライナと対戦。オッドのPK、代表復帰トニの一発により2−0でW杯8強ウクライナを一蹴したイタリアは、予選3試合目にしてようやく初勝利を飾った。

大黒柱シェフチェンコを発熱で欠くウクライナ相手に絶対に落とせないイタリアは4−3−3の布陣を選択。GKブッフォン、(左から)DFザンブロッタ、マテラッツィ、カンナバーロ、オッド、MFデ・ロッシ、ピルロ、ガットゥーゾ、FWデルピエロ、トニ、ヤクインタのW杯メンバーで先発陣を構成する必勝態勢でこの試合に挑んだ。シェフチェンコ不在を感じさせないウクライナの猛攻を世界最高GKブッフォンのスーパーセーブで凌いだ後半24分、エリア内でトニが倒されPKを獲得。セリエAを代表するリゴリスタ(PK職人)オッドが冷静に決めてイタリアが先制。勢いに乗るイタリアは同34分、途中出場のディ・ナターレからのロングパスに反応したトニが魅せた。DF裏に疾走したトニは左後方からの浮き玉パスに絶妙な右足トラップから左足一閃、勝利を決定付ける貴重な追加点は豪快にネットを揺らした。

有限実行男が崖っぷちのアズーリを救った。W杯後に初召集されたト二は試合前、「W杯で2得点を決めたウクライナとは相性が良い。今回も狙う」とゴール宣言。PK獲得に加え追加点を挙げる大活躍で、7月13日誕生以来未勝利のドナドーニ監督に嬉しい初白星をプレゼントした。予選3試合を終え1勝1敗1分、数字上ではイーブンにこぎつけたイタリアだがW杯王者としてはまだまだ不十分。ユーロ08予選突破に向け、そして王者の実力を証明するためにもグルジア戦(11日)も勝利以外は許されない。