アダルト系SNS いったい何者だ

写真拡大

   SNS(ソーシャルネットワークサービス)が身近な交流の場として急成長しているが、同じSNSでも「アダルト」「大人のための」を謳ったものが06年春頃から増え、会員を増やしている。入会にはmixi(ミクシィ)などと同じように、会員の紹介が必要だ。売春、援助交際ではない「大人の」SNSとはいったい何なのだろうか。

オークションには招待状が500円前後で売られている

   このアダルト系SNSのサイトだが、本格的に稼動しているのは5〜6サイトあるとされ、「sexii」(セクシィ)sexi」の場合は、mixiと同じように紹待者がいなければ会員になれない。Yahoo!オークションには招待状が500円前後で売られ、 mixi招待状価格の倍の値が付くこともある。

   J-CASTニュース記者もヤフオクで招待状を450円で買い、アダルト系SNS最大手と言われている「sexii」に入会してみた。「ぶっちゃけ☆セックスフレンド大募集!」のコミュに参加したところ、その当日に25歳の西東京在住という女性からメッセージが来た。「私の相方(?)になってもらいたくてメールをしてみました」と書いてあった。彼女への返事は「sexii」のメッセージボックスではなく、彼女のメルアドに直接送ってほしいという。記者は「楽しみです。でも、あなたは男ではありませんよね?お金取ったりしませんよね?」などと返信したところ、1週間経った現在もなんの音沙汰もない。

   J-CASTニュースでは「sexii」に直接取材を試みた。驚いたのは、運営している会社は複数の大手有名企業をクライアントに持つネット広告代理店だった。
   05年暮れに、同社社長が「何かメディアを持てないか」と検討した結果、SNSがいいという結論に達した。「ある問題がmixiに、起きていたことがヒントだったんです」と社長は打ち明ける。その問題とは、こうだ。

「mixiがこれまで黙認していた、アダルトコミュニティーや、アダルト表現をしているユーザーを、上場に向けて排除しました。会社の都合で一方的に権利を剥奪するのは、個人的にも非常に残念な対応ですが、それならばと」

mixiから排除された人たちの受け皿を狙う

   で、排除された人たちの受け皿を狙って06年5月に立ち上げたのが「sexii」だという。同社では、「mixiが百貨店ならは専門店」「mixiが表の顔ならsexiiは裏の顔」と位置づけている。裏の顔は、隠している願望・欲求。その妄想や欲求を素直に表現できる場として使ってもらいたいというのだ。

   しかし、ワイセツな表現や写真は排除できるのか、売春、援助交際をする出会い系として使われる心配は無いのか。

   「法律に抵触しない範囲での運営です。『出会い系ではない』『無修正画像の投稿・リンクは禁止』をはっきり示していますし、違法なものが無いか毎日チェックをしている」と話す。会員は現在11,000人。広告もアダルト系のものが多いが、引きは強くなっているという。ただ、女性の会員は1〜2割しかいない。

「女性が会員になるのは多少勇気がいるかもしれませんが、女性ユーザーには、できるだけ安心して当サイトを楽しんでもらえるように最大限の配慮をしています」

   年内に全体の会員数を3万人にする事が目標だ。今後の最大のライバルは「もちろんmixi」というわけだ。

   ほかのSNSを覗いてみると、やはり怪しい感じだ。例えば、情報交換のコミュニティーはこんな具合だった。「幸せなsexがしたい」「縛られて焦らされたい」等々。女性の参加者は少ないようで、女性からと思われるカキコミがあると「おおっ!?まさか本当に女性の方が登録してくるとは、、、、」と驚いたりしている。