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 ファンキー通信お馴染み(?)の「トイレ」ネタ。今回は日本特有のトイレ事情について考えてみたいと思います。例えば、バス・トイレが独立している、トイレで読書をする、(ウォシュレットなどの)温水洗浄便座がついている・・・など。えっ、それのどこが特有なの? と思うかもしれませんが、実は、海外ではあまり見られないものなんです。
特に、独立型のバス・トイレは、湯船に浸かる習慣のある日本ならではのもの。入浴中はバスルームの占有時間が長くなってしまうので、トイレを個別に設置する必要があるのだとか。それにしても、日本人はトイレの中で本を読んだり、音楽を聴いたり、お風呂同様に長居する傾向が強いようですが、コレってどうしてなんでしょう?

 「外国人にとって、“トイレ=用を足す場”であるのに対し、日本人にとっては、“トイレ=リラックスのための空間”となっているようです。家が狭く、なかなか一人だけの空間を持てないために、トイレも貴重なプライベート空間として捉えられているのではないでしょうか」(TOTO 広報 加藤邦子さん)

 ちなみに、日本の個室トイレの多くが密閉され、中の様子がわからないようになっているのに対し、欧米などのトイレでは足元が見えるようになっているところも多い。これはプライベートの軽視というよりも、個室内での犯罪防止が目的なんだそう。ところで、今や標準装備ともいえる温水洗浄便座や、女性トイレで見かける音姫(排泄音を消すため、流水音などが流れるトイレ用擬音装置)。海外ではあまり普及していないって本当ですか?

 「ウォッシュレットはアメリカや中国でも徐々に販売台数が伸びているので、将来的には普及が見込まれると思います。実は“お尻を洗う”という行為はなかなか浸透しづらいので、清潔好きな日本人でも、普及にはかなり時間がかかったんですよ」(同)

 なお、音姫については、「外国では“排泄音が恥ずかしい”という心理自体がないので、排泄音を隠すために水を流される方はいらっしゃらないみたいです」(同)とのコト。恥じらいを美とする日本人には抵抗があるかもしれないけれど、中国では仕切りのないトイレや、ブラジルではトイレットペーパーを流さずゴミ箱に捨てるトイレなどもあります。世界のトイレ事情は、まだまだ奥が深い!?(清川睦子/verb)

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