24日、東京都渋谷区の渋谷アップリンク・ファクトリーで新作の発表をしたタイの漫画家ウィスット・ポンニミットさん(撮影:佐谷恭)

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タイの漫画家ウィスット・ポンニミットさんが24日、東京都渋谷区の渋谷アップリンク・ファクトリーで記者会見し、アニメ作品上映や日本での生活を描いた漫画本などを発表した。

 ポンニミットさんは1998年にタイで漫画家としてデビュー。タイでは日本の漫画が大流行しているが、同国出身の漫画家は極めて少ないという。小さい頃から大好きだった漫画を職業にした後、憧れだった“漫画の国”日本に2年半滞在。日本語を学びながら、漫画のほか自作の無声アニメにピアノ伴奏をつけてライブを行うという独特のスタイルで作品を発表し続けた。

 6月にタイへ帰国し、再びバンコクで漫画やアニメーションの制作を始めたが、日本滞在の集大成として、“ぼくを育ててくれた日本人”に向けて2年半の間に感じたことを描き、『タムくんとイープン(日本)』(新潮社)という1冊の本にまとめた。また、8月以降に東京、大阪、福岡などでアニメ上映されることが決まり、今回はそのプロモーションのために来日した。

 ポンニミットさんは「日本人は優しいし頑張っているけど、なぜか疲れている。幸せじゃないように見える。僕には日本人とは違う視点があり、日本人には分からないことが見えたと思う。僕の漫画を読んで、もっとリラックスして幸せになってほしい」と話した。

 『タムくんとイープン』は27日に発売。アニメは、東京では8月28日から9月8日までアップリンクXで上映される予定。また、上映されるアニメはDVD化され、11月にアップリンクとコロムビアミュージックエンタテイメントから発売される。【了】

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