10日、日本外国特派員協会で会見し、「K-1に裏切られた」と語るボブ・サップ(撮影:吉川忠行)

写真拡大

K-1ファイターのボブ・サップ(31=米)は10日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で会見し、「私は逃げていない。K-1に裏切られた。ファンのみなさんに真実を知ってほしい」と訴え、5月にK-1オランダ大会での試合をキャンセルしたことと、その後の報道について釈明した。また、同大会を放映したフジテレビジョン<4676>に対しても、「真実を知りながら、ファンへの説明責任を放棄したことは遺憾だ」と述べた。

 サップは5月に行われたK-1オランダ大会で、予定されていたアーネスト・ホースト(40=オランダ)との試合を直前になってキャンセルした。このことを日本のマスコミが、“敵前逃亡だ”“欠場をちらつかせて無理な要求をした”と報じたことについて、「事実と異なる」と否定。「ビジネスに基づいて契約交渉をしていたに過ぎない。当然、K-1が契約を結んでくれることを信じてオランダへ行った」と話した。ファイターとしては契約を結べば試合をするし、契約を結べなければ試合をしないだけとの見解を示した。

 K-1側とサップが異なる“真実”を語っていることについては、「私は契約しようとしていたが、K-1は話し合いすらしてくれなかった。K-1は契約書にサインする意思は皆無で、だまされたと感じた」と主張。また、試合をキャンセルした当日に出来事の一部を目撃していたフジテレビに対して、「一度も私から事情を聞こうとしない。ファンへ真実を語る必要性を感じてないのだろう」と非難を表明した。

 K-1以外のリングで戦う可能性について、サップは「可能性について、今の時点では分からない。K-1との問題に対処しなければならない」とした。格闘家デビューを支援してくれたことについてK-1に感謝を表明する一方、「危険な状態にさらし、助けてくれなかったことは裏切られた心境」「謝罪して、安心して戦える場を私に提供してほしい」と語った。【了】