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シニア時代、あなたも芸人になれるぞ!(中)

シニア時代、あなたも芸人になれるぞ!(中)
源吾朗さんの大道芸「がまの油売り」は寄席、商店街イベント、会社の記念式典、ホテルのパーティーなどから引っ張りだこ。(撮影:穂高健一)
【PJ 2006年07月07日】− (上)からのつづき。シニア大樂音体操すこやか会が主催した『シニア演芸団・演多亭(えんたてい)』の司会は、若林一声さんだった。「1分以内で紹介して」ときびしい指示を受けていたが、つねにユーモアたっぷりで、そつなく進行させる。会場が笑いで盛り上がっているから、出演者たちは芸に入りやすかったようだ。

 最も会場を爆笑させたのが、大道芸『がまの油売り』の源吾朗さん(55)だった。単なる「がまの油」の口上だけでなく、話の合間が上手で、機知に飛んだユーモアが観客を魅了させた。1972年に歩行者天国で、紙芝居をパフォーマンスにやってみた。それがTVの小川宏ショーで紹介された。それが縁でケーシー高峰の門下生になった。「山形弁を直せ」といわれたことから、早口ことばを身につけようと、『ういろう売り』『がまの油』などの口上芸を徹底して学んだという。

 知人に訳してもらった英語版『がまの油』の武者修行だと決め込み、自費でニューヨークに渡った。「最初は、英語が一言も出なくて、日本語でやった。まわりはアメリカ人だし、まったく通じない。蛇ににらまれた蛙とおなじ。冷や冷やもの。まさにがまの油でした」という。駄洒落かと思っていたら、真にそうだったらしい。いまでは米、英、仏、ブルガリア、モンゴル、南米など20ヵ国にも海外遠征している。「芸にはプロになりたいという執念と、信念が大切」と、源吾朗さんが教えてくれた。

 頼久達郎さん(演多亭座長)は、民謡資料の収集歴が約60年にもおよび、民謡の生き字引ともいえる。『お笑いトークと、秋田艶笑民謡「こっから舞い」』を披露した。地元の秋田県でも演じる人が少なくなった、めずらしい民謡らしい。歴史的な希少価値の芸を継承する。これから芸の道に入るひとは、差別化ができるし、この道を極める一つの方法かもしれない。

 国立大卒で大手証券会社に入った頼久さんは、定年後に迷わず芸の道に入った。人並み以上の努力家。今回の出演で、持ち時間が10分から8分に短縮となった。2分を縮めるために、前日は30回も練習したという。シニアには熱意と努力が武器にもなるようだ。

 主催者の取り計らいで20代、30代女性の特別出演があった。派手な衣装の早変わりの妙をみせたのが『ミヤビひこ&ザ・レパーズ』だった。溌剌とした動きのジャズダンスとハワイアンで、舞台に華やかな艶をつけた。元小学校教諭の風雅こまちさんが、観客席の全員を起立させた。『みんなで楽しく音体操』で、からだをほぐす体操を行う。15分間は観客席と舞台が一体になった。

 下田尚保さん(64)は癒しの音楽『のこぎり演奏』で、観客をうっとりさせた。芸名は『のこぎりキング下田』である。下田さんはアクセサリー製造の自営業を60歳で閉鎖した。「この道だけでは食べていけないが、やりたいことを追求する」という決意で臨んだ。そして、質の高い音楽を目指してきた。成果があがり、パリで開催された『のこぎりインターナショナル大会』にまで出場する実力派となった。いまでは、「一度聞いたら、一生脳裏から離れない」という極地を目指している。他方で、下田さんは約20年間にわたって民生委員・児童委員を務める。シニア時代の生き方の一つの象徴だと思う。【つづく】

■関連情報
PJニュース「音体操で、心だってマッサージ!」

源吾朗著『声に出して楽しみたい大道芸 ご用とお急ぎでないかたは、さァ、お立合い』(岩崎電子出版)

CD「懐かしの童謡唱歌・22曲」のこぎりキング
CD「世界の名曲・20曲」のこぎりキング
問合せ先 TEL・FAX 03−3860−1717
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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