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中華鍋は、3千度で燃える=JAXAシンポジウム(中)

中華鍋は、3千度で燃える=JAXAシンポジウム(中)
上)右が山根一真氏、左が川口淳一郎氏  下)休憩中に展示を見る人たち  4日、読売ホールで行われたJAXAシンポで。(撮影:安居院 文男)
【PJ 2006年07月07日】− (上)からのつづき。
サイエンスに、感謝されたはやぶさプロジェクト
 「はやぶさ」の評価は日本よりも、海外の方が高かったと、山根氏が「サイエンス」誌の最新号を壇上で掲げながら、川口プロジェクトマネージャーと、話を始めた。サイエンスの編集長は、はやぶさプロジェクトの偉業をたたえるとともに、小惑星の地質の情報が分かったことで、地球に小惑星がぶつかる可能性があるとき、それを避けるための実際の情報として使えると、感謝の意を表している。アメリカや、ヨーロッパでは、恐竜を滅ぼした原因と言われる小惑星の地球への衝突に対して、真剣に回避を考えている組織がある。

 サイエンスが日本の探査機の成果を大々的に取り上げるのも異例なら、その成果に対して感謝の意を表するのも大変異例のことであり、日本の研究技術レベルに大きな誇りを感じると、山根氏が感激気味に話した。

なぜ意味があるのか
 地球−太陽−いとかわの距離はほぼ等しいが、なぜそんなところにいって、サンプルを持ち帰る意味があるのかを、川口氏が話した。だれも着陸したことがない、火星より遠い小惑星いとかわに着陸し、かえってくることも大きな意味を持つが、地球や、太陽系のできたころの姿が、保存されている。小惑星のサンプルを持ち帰ることができれば、地球の火山活動でマントルから出てきた、かんらん石などの成分と、比べることで実証できる。

 はやぶさは、いとかわの地面に、弾丸を打ち込んで、サンプルを吸い上げる実験には失敗したが、弾丸を打ち出す部屋は3つあり、弾丸も3つ。ひとつ打つごとに部屋が回転して、サンプルを吸い込む仕組みになっている。はやぶさが地面に着いたとき塵が舞い上がったりして、それがサンプルの取り込み口から自然に入る可能性もある。アメリカのスターダスト計画が、今年彗星の尻尾から持ち帰ったサンプルは、ミクロンオーダーだが大変貴重な情報になった。はやぶさにも、ほこり程度でも入っていれば、大変な成果だと思う。

サンプル回収は2010年
 計画が3年ずれたが、2010年、はやぶさが地球から20万キロに近づいたときに、はやぶさのサンプル回収器は、切り離されてオーストラリアの砂漠に落ちるようになっている。大きさは直径40センチ程度の中華鍋を二つ合わせた様な形だ。これが大気に突入すると、表面温度が3000度になる。回収器の表面は、少しずつ燃えてはがれ落ちながら、サンプルを守る仕組みだ。ちなみに、スターダストの回収器の大きさは、直径75センチだから、はやぶさのは大分小さい。聞きながら、山根氏が、弾丸や、回収器を壇上で、持って見せた。

 それ以外には、イオンエンジンの中和器の話、着陸の時にうまく行かなくて3回やりなおして、結局その場で、プログラムを書き直した民間のプログラマの話、日産自動車が作った、小型探査機ミネルバの話、80万人の署名の入ったターゲットマーカーが今でもいとかわにある話。など、1時間はすぐ経った。山根氏の進行はこれで終わり休憩になった。【つづく】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 安居院 文男【 東京都 】
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