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東京・江戸川で見つけた、『小さな幸福』

東京・江戸川で見つけた、『小さな幸福』
東京・江戸川の沼で、小さな生き物を獲る若いカップル、興味の目をむける人たち。28日。(撮影:穂高健一)
【PJ 2006年05月29日】− 東京・京成江戸川駅から徒歩3分のところに、一級河川の江戸川が流れている。休日になると、広々とした河川敷には少年野球チームとか、ラグビーとか、散策とか、数多くのひとたちがやってくる。駅寄りの河川敷の一角には、小さい沼がある。畦はコンクリートで固められている。20代半ばの男女ふたりが円い魚網を持って、スイレンとヒツジ草のしたに棲む獲物を狙っていた。

 「なにが獲れるんですか?」とPJがのぞきこむと、「タニシと、ドジョウです」と答えてくれた。ふたりは近在の会社員の木村さん(男性)と婚約者の女性だった。タニシが6個で、ドジョウはまだ獲れていなかった。しかし、先の休日に来たときはドジョウを8尾獲ったという。

 全国各地で、農薬や除草剤の影響から、場所によってタニシやドジョウが絶滅した田んぼとか、沼とかがあるようだ。東京の一級河川だけに、河川敷の沼には人工的な有機物や無機物など流れ込まない。小さな生き物にとっては公害のない安全な住処かもしれない。

 「童心に返った気分ですか」と聞いてみた。ふたりは過去にこうした遊びの経験はないらしい。沼遊びと童心とが結びつかないようだ。「獲れると、うれしい」と、女性が捕獲できたときの心境を語ってくれた。散策の人たちが立ち止まり、決まって「なにが獲れるんですか」と聞く。ふたりは嫌がらずに、丁寧に教えていた。他方で、魚網に獲物が入るたびに、ふたりは顔を見合わせて笑みを浮かべる。

 前回獲れたドジョウは、「家で餌をあげているし、元気で泳いでいますよ」と、木村さんが語る。今回の獲物もおなじ水槽で飼ってあげるのだという。ふたりが話の合間に、「近いうちに、結婚式を挙げるんです」と、はにかむ口調で教えてくれた。タニシやドジョウは縁あって新居の水槽に棲むことになる。新婚の生活を見つめる小さな生き物たちも幸福かもしれない。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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