24日、JR高田馬場駅付近の異状発見現場で作業にあたるJRと関連会社の作業員。(撮影:吉川忠行)

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JR東日本は24日午後4時10分、山手線全線の運転を再開した。埼京線の大崎−池袋間は同午後6時に運転再開したが、湘南新宿ラインは終日運休となる見込み。

 同日午前10時31分、大船発宇都宮行きの湘南新宿ラインの運転手から「普段と違う音を感知した」との報告を受けた同社は、湘南新宿ラインと同じ線路を走る埼京線と、これと並走する山手線の運転を止めて、安全のため線路の点検を行った。

 点検の結果、新宿区大久保3丁目付近の埼京・湘南新宿ラインと山手線内回りの線路が、長さ約50メートルにわたって最大で約5センチ隆起している個所を発見した。現場付近では2003年から、線路下を通る都道の拡幅工事が行われており、JR東日本は、線路の変形は拡幅工事による可能性があるとして、調査している。

 山手線内回り電車の乗客約2000人は、午前11時30分過ぎから、その場で電車を降り、線路上を高田馬場駅に誘導され、約45分後に誘導は終了した。異状発見直後から約5時間後、JRと関連会社の作業員による砂利部分の突き固め作業を終えて安全を確認した同社は、予定より10分遅れて山手線全線で運転を再開した。

 この異状発生のため、山手線174本、湘南新宿ライン100本が運休した。また、埼京線は池袋−大崎間で132本が運休、約32万人の乗客の足に影響が出た。【了】

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