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理性欠く「新聞特殊指定」報道

【PJ 2006年04月07日】− 同じ新聞を同一価格で全国どこでも購入できるよう、新聞の地域別定価や値引き販売を禁じている独占禁止法の「特殊指定」制度について公正取引委員会が見直しを検討している件で、新聞各社は真っ向から反対している。日本新聞協会が6日、都内で開いたシンポジウム「活字文化があぶない!−メディアの役割と責任」では、「新聞の戸別配達網は文字活字文化を守るライフライン」(北村正任・同協会長)「自分の関心事以外の情報も掲載されている新聞からは世界を知ることができるが、関心事だけをネットで検索していては世界が見えなくなる」(柳田邦男氏)といった新聞擁護論が相次いだ。

 「宅配制度が崩れれば配達困難な地域が出る」などと主張する北海道新聞や、宅配制度を「続ける方がよい」と86.6%の回答があったとする共同通信の世論調査など、特殊指定擁護論一色である。「道路が裂かれても、体が凍えても、一軒一軒のポストに新聞を届ける人がいた」などと感情に訴えたり、中には、特殊指定撤廃があたかも新聞業界を殺すかのような報道もあった。こと「特殊指定」報道に関しては、新聞は理性を失っているとしか言いようがない。

 これら「客観報道」と称した記事にPJは大きな疑問を抱く。あまりに一方的だからだ。新聞が中立公正を貫くなら、見直しを検討する公取委の言い分や、見直し賛成論も掲載すべきだ。また、新聞が全国一律に毎朝届けられているような幻想を抱かせる記述にも問題がある。島嶼(とうしょ)・山間部では新聞がその日のうちに届かない所も多くある。

 PJが最も問題視するのは、特殊指定を撤廃すると言論の自由が脅かされるという主張だ。これは議論のすり替えの何ものでもない。特殊指定は新聞経営のライフラインであるかもしれないが、文字活字文化のライフラインではない。メディアの責任を主張するならば、この点をはっきり示すべきだ。新聞業界は特殊指定という既得権益を主張する前に、コスト削減といった自助努力の形跡など自らの経営状況を公開するのが筋であろう。そもそも、経営が不透明な新聞社などに、権力の監視役を付託するわけにはいかない。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 小田 光康【 東京都 】
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