「求人年齢とのミスマッチ」と「仕事内容とのミスマッチ」の2つの要因が失業者が仕事に就けない大きな理由であることが3日、内閣府が発表した「失業理由からみた失業構造」の分析結果で明らかになった。

 完全失業率は2003年以降低下傾向にあり、総務省の統計によれば、05年の完全失業率は4.4%で、前年より0.3ポイント低下している。全年齢の失業者の“仕事に就けない理由”をみると、「求人年齢と自分の年齢が合わない」と「希望職種・内容の仕事がない」という答えがその多くを占めている。この2つの理由による失業率の推移をみると、99年から上昇し、02年をピークに低下している。

 失業者を年代別に分けてみると、15−34歳で「希望職種・内容の仕事がない」という理由による失業者は、05年には62万人に上っている。同分析は、正規雇用といった雇用形態とのミスマッチというよりも、仕事内容への“こだわり”が要因で、「希望職種・内容の仕事がない」と答えているのではないかとみている。【了】

■関連リンク
内閣府(失業理由からみた失業構造の変容)
総務省(労働力調査(速報)平成17年平均結果の概要)