17日、53日ぶりに東京拘置所を出る宮内被告。(撮影:吉川忠行)

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ライブドアグループをめぐる証券取引法違反事件で、同法違反(有価証券報告 の虚偽記載、偽計取引、風説の流布)の罪で起訴されたライブドア前取締役の宮内亮治被告(38)と同社子会社前社長の中村長也被告(38)は17日、東京地裁に保釈請求が認められ、同日午後3時すぎ、1月23日の逮捕以来、53日ぶりで東京拘置所を出た。

 同事件での被告が保釈されたのは、前日に執行された岡本文人被告に次いで2回目。ライブドア前社長の堀江貴文被告と、前代表取締役の熊谷史人被告の保釈は却下された。

 午後3時5分ごろ、中村被告を乗せたミニバンが拘置所の門を出た。中村被告は黒っぽいジャケットを羽織り、口を真一文字に結びながら、うつろな表情だった。

 続いて午後3時25分ごろ、中村被告が乗っていたのと同型のミニバンの後部座席に乗った宮内被告が拘置所を出た。黒っぽいジャケットに青いシャツ姿の同被告は、終始前を向いたまま、平然とした表情だった。車が拘置所の門を出ると、警官の制止を振り切って約80人の報道陣がミニバンの周辺を取り囲み、車の窓にレンズを押し付けながらしきりにカメラのシャッターを切った。ミニバンは約70メートルにわたって何度も立ち往生。記者団が「堀江さんに何か言いたいことは」などと問いかけたが、宮内被告は表情ひとつ変えずに無言のままだった。【了】

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