先日、彼が浮気をしました。動かぬ証拠を前に、彼が口にした言い訳はなんと「浮気癖は遺伝なんだよ〜!」・・・って。そんなことあるわけないじゃん、と鼻で笑ってしまった私。しかし意外や意外。どうやらあながち嘘ではないみたいなんです。だってある先生が、浮気には遺伝がからむ、という学説を発表しているんですもの。

 そんな驚きの学説を発表している先生は、中込弥男さん。なんとこのお方、日本人類遺伝学会の元理事長だったりする。そんな中込さんの学説は簡単に言えばこうだ。哺乳類のオスは多くのメスと交尾したがる「乱婚型」と、浮気をしない「一夫一婦型」に分かれ、浮気癖はその人の持つ遺伝子によって左右されるんだそう。そして、なんと「一夫一婦型」は少数派で全体の5%、と驚くべき数値に。よく聞く「男は浮気するもの」というセリフはこんな情報を踏まえてのことだったりするのかも。・・・とまぁ、なんとも信じがたい内容なのです。

 「となると、浮気も仕方ないかな〜」と素直に思える女性なんていやしません。ただ、人間と同じように「乱婚型」と「一夫一婦型」の両方の型を持つハタネズミで「一夫一婦型」の遺伝子を「乱婚型」のネズミに注入する実験を行ったところ、そのネズミは「一夫一婦型」に変化したんだそう。ということは将来、「浮気を抑える薬」が開発されるかもしれない、なんてことも先生はおっしゃっています。

 そして浮気癖だけではなく、冒険心、生活習慣病にいたるまで、遺伝の影響は大きいというのです。ある学者によると、性格は3分の2が遺伝によって決まるんだとか。う〜ん。なんだか、なんでも最初から決まっている感じがしてつまんない。と思ってしまうのは私だけ? ただ、残る3分の1は教育や環境によって変えることができるのだそう。ということは「親父も浮気性だったし、遺伝だから仕方ないぜ」と開き直っている男性諸君は、やっぱりけしからんってわけです。(平田桃子/verb)