「ライブドア事件は闇社会へつながる」と語るジャーナリストの立花隆氏(撮影:吉川忠行)

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ジャーナリストの立花隆氏が3日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し、「BSEと耐震偽造に関する問題は政治的に大きくはならない。しかし、ライブドア問題は違う」と話した。

 立花氏は、ライブドア事件が“闇社会”ともつながっている可能性があるとも語った。その根拠としては、ライブドア前社長の堀江貴文容疑者の著書の中にあった“闇社会”とのつながりを示唆した文章が、立花氏が記事で引用した後に出た版では消されていることなどを挙げた。また、沖縄県那覇市で死亡したエイチ・エス証券の野口英昭副社長の死亡については「週刊文春や週刊ポストに詳しく書かれているが、自殺ではありえない。殺し方がプロだ」と述べた。

 事件がどういう展開になるかや背景にある構造は分からないとした上で、立花氏は「検察が100人体制で捜査をしていることから、事件が大きくなることが分かる。捜査員100人が動く事件は、日本では10年に1度あるかないか。30年前のロッキード事件以来の規模だ」との見方を示した。

 最後に、立花氏は「堀江容疑者が政治家や経済人にも儲けさせようということがあったとすれば、リクルート事件的な展開にもなりうる。今のところはなんともいえないが、この事件が日本の犯罪史上に名を残すことになることだけは、間違いない」とし、今後事件が広がっていくとの予想を語った。【了】