政府は20日、米国から輸入された牛肉から特定危険部位(SRM)である背骨部分の混入が確認されたことを受け、同国からの牛肉の輸入を全面的に再停止することを決めた。

 米国産牛肉は、牛海綿状脳症(BSE)問題で輸入停止になっていたが、先月12日、生後20カ月以下の牛であることと、脳や脊髄(せきずい)などSRMの除去を条件に、約2年ぶりに輸入再開されたばかりだった。

 農水省によると、成田空港の動物検疫所で20日、米国から輸入された牛肉55キロからSRMである脊柱(せきちゅう)が混ざっていることが判明。輸入条件違反に当たるため、中川昭一農水相は輸入停止を小泉純一郎首相に報告した。

 同省と厚生労働省は、米国政府に原因についての調査報告を求める。輸入再開は、その報告内容を受けて判断するという。

なお、カナダ産については、輸入を継続する。【了】

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