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みんな大好きな食品添加物
安部司著『食品の裏側』
[書評]安部司著『食品の裏側』
【ライブドア・ニュース 2005年12月19日】− 食品の安全性や健康には、程度の差こそあれ、誰もが関心を持っているだろう。“健康のために”サラダを買い、野菜などの産地偽装のニュースを聞いて憤る。「一流メーカーが、危ない添加物を食品に使っているわけではない」「変なものが、コンビニで売られているはずがない」と、消費者の多くが信じている。しかし、生産者が「自分のところでつくっている食品は食べない」としたら・・・。
本書は、「食品添加物の神様」とまで言われた、元食品添加物のトップセールスマンが、食品添加物の現場を見てきた「生き証人」として著した本である。添加物で、業者に食品加工の合理化を進め、見栄えのいい商品をつくる方法を指導していたセールスマン時代、著者は「添加物で新しい文化をつくる」と意気込んでいた。しかし、自らが開発した添加物まみれのミートボールを、自分の娘が食べている現実に直面し、目が覚めた。職を辞し、添加物の普及活動から足を洗った。
著者は、自らの体験から、添加物のからくりを説明する。水とサラダ油があれば、ミルクがなくてもコーヒーフレッシュが作れるし、30種類の添加物だけで、とんこつ味のラーメンスープができる。コンビニのサラダは殺菌剤のプールで何度も消毒されているし、ある健康飲料の色はサボテンの寄生虫の色素で染められているという。
また、一部の添加物を外すだけで、「無添加」「無着色」など、健康志向を意識させる「誇張表示」に疑問を投げかけ、添加物の使用量を少なく見せかけるための「一括表示」や「キャリーオーバー」など、食品衛生法の抜け道を解説する。そして、食品業界に情報公開を求める。
著者は「添加物は危ない、食べるな」と、単純に訴えるわけではないし、消費者は被害者であると声高に叫んでいるわけでもない。添加物がどれだけ生活を便利にしてきたかをよく知る1人として、その「必要悪」とどのように付き合うべきかを提案する。
「添加物=台所にないもの」という分かりやすい公式で、添加物の摂取量を減らすことができるという。値段の安さや見た目の美しさだけにとらわれず、どういう過程で、どういう成分で、食品が作られているかを知る努力をしよう。(東洋経済新報社、2005年11月、1470円)【了】
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livedoor ブックス(『食品の裏側』)ライブドア・ニュース 佐谷恭
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