2日、日産が開発を発表した“スクラッチガードコート”表面についたキズと復元された状態(下)。

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日産自動車<7201>は2日、放っておくだけでクルマの表面の擦りキズが自然に復元するクリヤー塗装を世界で初めて開発したと発表した。

 洗車機やブッシュ走行などによる擦りキズやドアハンドル周辺のつめによるひっかきキズなど、塗装面に生じた擦りキズ痕が、時間の経過とともに元の状態に戻るという同社開発の“スクラッチガードコート”は、近く同社のSUV(スポーツ多目的車)エクストレイルの特別仕様車に採用される。

 従来、塗装の表面に生じるキズを防ぐ方法として、塗装膜に柔軟性を持たせる手法があったが、耐久性に問題があった。“スクラッチガードコート”は、下塗り、中塗り、上塗り、クリヤー塗装と4層ある塗装面の一番上の層に、特殊な高弾性樹脂を配合、高密度の網目状構造にすることで、柔軟性と強靱(きょうじん)さを備え、耐久性の高い塗装幕を実現した。これにより、塗装表面にキズがつきにくくなる。また、ある程度の擦りキズの場合でも、時間の経過とともにキズが生じる前の状態まで復元するという。

 同社は、クリヤー塗装がはがれるような深いキズやクリヤー塗装自体が切断された場合には復元しないし、また、温度状況、キズの深さによっては復元に要する時間に長短差があるとしているが、放っておいても愛車のスクラッチがオリジナルに近い状態にまで復元するのであれば、オフロードドライバーにとっては何ともうれしいニュースだ。【了】

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