未来の車は3人乗りが主流?
「車には、多くの場合1、2人しか乗らないんですよ」。ボルボが今回、日本初公開した3人乗り電気自動車「3cc(スリーシーシー)」の開発を担当した同社持続開発担当責任者の杉岡一郎さんはこう話す。エコロジー・カーというと、ハイブリッド技術や燃料電池車など、動力部門に目が行きがちだが、このコンセプトカーは、別のアプローチで環境対策に取り組んでいる。
3人乗り(2+1)にした最大の利点は、優れた空力抵抗。前から見ると普通の4人乗り乗用車だが、後部にかけて三角形気味に絞り込まれたフォルムは独特で斬新。空力抵抗値(cd値)こそ0.28と標準的だが、同社の通常の4人乗りセダンより、空力抵抗を約10%向上でき、座席が1つ少ない分、重量も1割軽量化できたという。ドアはガルウイング・タイプ。コンパクトな「電動スポーツカー」という位置づけで、最高時速は135キロを記録し、300キロの連続走行が可能だ。
ボルボがあるスウェーデンでは風力発電が盛んなため、空気抵抗を減らすというコンセプトが生まれたという。電気自動車なので、重さ150キロのリチウムイオン電池を積むが、補助的にガソリンエンンジンにも切り替えられる。杉岡さんは「4人乗りは(普段乗らない)シートが無駄になる。3人乗りという発想が、商品化できるか確かめている段階。10─30年先を見ている」と話す。
日本では、環境面から決してイメージのよくないディーゼルエンジン。だが、欧州では低燃費エンジンとして活用されている。欧州は、日本の道路事情と異なり、長距離を一定速度で走行することが多いからだ。欧州のメーカー各社が、ディーゼルエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッド車開発を進めている。
仏プジョー・シトロエングループ(PSA)は、試作車の開発に力を注ぐ。エンジンの力強さや燃費効率の良さがメリットで、排気ガスなどのマイナス面もあるが、フィルターなどで排気微粒子の除去は可能という。【了】
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