10月28日発売のマクドナルドの新商品「えびフィレオ」(撮影:常井健一)

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日本マクドナルド<2702>は14日、えびをふんだんに使用した新商品「えびフィレオ」(単品270円)を10月28日に発売すると発表した。サクサク感を強調した衣に、プリプリのえびのむき身がふんだんに入っているのが特徴。11月24日までの限定販売だが、同社では消費者の反応次第でレギュラー化も検討するという。

 同日、東京都新宿区のマクドナルド西新宿店で行われた記者発表で、原田泳幸社長は「帰ってきてくれたお客様に、もっと足を運んでもらうためには、メニューが大事。メニューに猛然と投資する時期に入った」と意欲を示した。

 同社は8月に戦略的なメニュー開発のため、社長直轄の「メニュー開発本部」を設置。原田社長は、「世界の売れ筋商品をただ日本で発売するのではなく、お客様の反応を調べながら、国内独自のニーズやグローバルな安全性などわれわれの強さを融合させることで成功する」と強調した。

 この10月上旬には、調理した鶏肉を6種類の野菜にのせた「チキン・オン・サラダ」(単品450円)や、ヨーグルトにイチゴやブルーベリーなどの果肉ソースをかけた「ミックスベリーヨーグルト」(単品180円)など新メニューを広島地区で試験販売している。消費者の健康志向の高まりに対応するラインナップの充実と、客単価の上昇を狙う。

 アップルコンピュータ日本法人の社長を経て、04年3月に業績不振の同社トップに転じた原田社長は「バリュー(お得感)や総合的な店舗運営の質の向上など、経営基盤の立て直しをこの1年で着々とやってきた」と振り返り、減収の一因とされる「100円マック」など低価格路線について「今の段階では、値上げや廃止を一切議論していない」と述べた。一部での退任の噂については「考えていない。噂はあるが、やらなくてはいけないことはたくさんあり、今まで以上に燃えている」と一蹴した。【了】

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