「エブリイワゴン」を発表する津田紘社長(撮影:吉川忠行)

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スズキ<7269>は26日、軽乗用車「エブリイワゴン」と軽商用車「エブリイ」を全面改良し、同日発売すると発表した。

 乗用タイプの「エブリイワゴン」は、「4人家族がファーストカーとして選んで満足できる『軽ミニバン』」をコンセプトに開発。若年層の家族などをターゲットとしている。今回の全面改良では、後部座席足元の前後長を旧モデルから30ミリメートル伸ばした530ミリメートルとし、快適な居住空間を実現したという。また、後部スライドドアには、軽自動車初のパワースライドドアを採用し、ドアハンドルやスイッチでドアを自動開閉できるようにした。都内で行われた発表会で、津田紘社長は「気軽に乗れるミニバンを目指した。『軽ミニバン』は新しい車のジャンルになるのでは」と期待を示した。

 商用タイプの「エブリイ」は今回の全面改良で、後部ドアからの荷物の積み下ろしを楽にするため、灯火器類をバンパーに組み込んで開口部を広くした、商用車専用のボディーデザインを採用した。内装面では助手席前倒し機構を採用したことで、約2.5メートルまでの長尺物を積めるようにした。また、最小回転半径を4.1メートルとし、小回りの良さを実現したという。

 2タイプ共通の特徴としては、シフトレバーをインパネシフトとしたことで、前席の左右ウォークスルーを実現し、前席と後席に内蔵式の乗降ステップを採用したことで、乗り降りがしやすい車になったという。安全面では、歩行者との接触事故が起きても、歩行者の頭部への衝撃を緩和できる衝撃吸収構造を、ボンネットフードやフェンダーなど車体前部に採用したことで、車の外部への安全性にも配慮した。

 税込み価格は、「エブリイワゴン」は116万250円(自然吸気・2WD・5速マニュアル)〜165万9000円(インタークーラーターボ付き・フルタイム4WD・4速オートマチック)、「エブリイ」は87万9900円(自然吸気・2WD・5速マニュアル)〜138万3900円(インタークーラーターボ付き・フルタイム4WD・4速オートマチック)。月間の販売目標は「エブリイワゴン」が3200台、「エブリイ」が4300台。

 同時に同社では、自社開発の画像補正技術を採用した「セレクトビューバックアイカメラ」を発表した。「エブリイワゴン」と「エブリイ」に、カーナビゲーションシステムと組み合わせて装着するオプションで、従来の後方確認用カメラが、魚眼レンズのように上下左右にふくらんだ画像であったのに対し、画像のゆがみをなくしたことで、距離感をつかみやすくしたという。カメラ本体の価格は税込みで4万7250円(工賃込み)。【了】

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