【ファンキー通信】北海道の新名物、エゾシカバーガー

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 北の国からもたらされた、不思議な食のハーモニー。北海道阿寒町ではいま、珍しいバーガーが話題なんだとか。その名も「エゾシカバーガー」というから気になりません?

 そもそも北海道では、エゾシカが及ぼす被害に頭を悩ませている。木の皮を食べたり農作物を荒らすなど、愛くるしい見た目とは裏腹に相当な悪事を働くのだ。被害総額は最大で50億円にのぼるともいわれ、北海道東部では約4万5000頭を駆除している。駆除された後はゴミとなり処分される運命だった。

 しかし、フランス料理では、エゾシカはシカ肉のなかでも高級食材とされ、なかなか手に入りにくいもの。そこで有効利用できないかと考えだされたのがエゾシカバーガーなのだ。

 そこでエゾシカバーガー誕生の立役者、曽我部さんにお話を伺った。

 「有害駆除動物といわれているエゾシカですが、高級食材なだけに、東京圏ではモモやロースの部分はクリスマス前に注文が集中していました。しかし、前足や首などの部位は流通になりにくいのが現状です。そこでハンバーガーにすれば、おいしく食べられるのではと思い、ハンバーガーを作ることに決めました」(同)

 エゾシカバーガーの作り方に秘密はあるのでしょうか?

「玉ねぎ、香辛料などと混ぜてミンチにして作るので通常のハンバーグを作る要領と変わりません。味も、牛肉よりもあっさりした感じで、歯ごたえもありますし、獣くささもないですよ」(同)

 現在北海道では阿寒町と弟子屈町で味わうことのできるエゾシカバーガーだが、9月3、4日には札幌・大通公園で開かれる「リンケージ・アップフェスティバル」にて、1個300円のバーガーを2000食、販売予定だ。

 「まずは道内の認知度を高めるためにも、札幌でメニューとして定着できればと期待しています」(同)

 さらに11月には、千葉県の幕張メッセで開かれる「電源地域のふるさと自慢市」という全国物産展でも、販売を予定している。

 「当日もエゾシカバーガーを美味しく味わっていただくために、工夫を凝らしてみなさんにお届けします。本州ではエゾシカバーガーを初めて召し上がる方もいらっしゃると思いますので、エゾシカのイメージや味などのアンケートも予定しています」(同)

 北海道旅行の思い出に、そして11月に幕張に出かけた際に、まずは一口、食べるシカないかもね!(文/verb)