楽天<4755>は28日、先週23日に同社が運営するインターネット上の仮想商店街「楽天市場」で123件の顧客情報が流出していたことを明らかにしていたが、新たに161件増え、28日午前7時現在で284件の個人情報の流出があったことを発表した。ただ、楽天内部からの流出した可能性は限りなく低いとした。

  同社の運営するインターネット上の商店街「楽天市場」に出店している企業から、住所・氏名やクレジットカード番号、購入した商品など、最大10万件以上の顧客の個人情報が流出したと複数の報道が出ていることについては、最新の段階で確認を行ったところ、流出のあったのは、輸入雑貨の「センターロード」一店舗に限られるとし、その他の店舗については確認されていないとした。

  クレジットカードの不正使用の可能性については、8月請求分も含めて調査を行い、今後の発生の防止のため、カード会社各社に監視を依頼した。現段階で大量の不正使用は確認できていないという。

  同社は警視庁に事態を報告、同庁による捜査に最大限協力する方針。この件に関し同社では、ホームページ上で、「個人情報の流出に関し、お客様をはじめ、数多くの関係者の方々に多大なご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪するとともに、新たな事実が判明し次第、捜査に支障のない範囲で速やかにホームページ上で開示するとした。

  ジャスダック市場での同社の株価は、報道を受けた嫌気売りが集中し、前場は前日比1700円(1.92%)安の8万6900円で終了した。 【了】