【ファンキー通信】中学生が牛丼屋を経営?!

写真拡大

 最近は日本でもIT業界を始め、若くて優秀な経営者が増えている。しかし欧米などに比べ、幼いころからの経済・経営に関する教育環境が整っていないのが現状だ。そこで中学生でも楽しく経営を勉強できる、とっておきの教材を内閣府が開発した。それが“牛丼屋経営シミュレーション”ゲームだ。気になるその内容とは・・・?

 この教材は内閣府の外郭団体「日本経済教育センター」が企画・制作し、そのホームページで一般にも公開されている。制作には経済、商学、教育の専門家のほか、公立の小学校から高校までの教師も参加した。ゲームといっても、プリントアウトしたワークシートに書き込んでいくといった方法。生徒用と解説付の教師用があり、中学校の社会科の授業で活用している学校が多いようだ。

 教材の内容は会社に勤める夫婦が脱サラして牛丼屋を開店する、という設定のストーリー仕立て。牛丼1杯の値段や、夫婦ともに牛丼屋で働くか、ひとりは外で働くかどうかを選択していく。1年間の売り上げの中から、開店資金を借りた銀行に返済する利子や材料費を差し引いた利益を競う仕組みだ。売り上げは牛丼の値段や働き方に応じて変わるほか、近所の飲食店の安売りや自然災害の発生などで減少したり、近所に大型団地や工場が進出して増加することも・・・。といったように、かなりリアルな内容が盛り込まれている。

 ここで誰もが思うであろう素朴な疑問を「日本経済教育センター」にぶつけてみた。

 あのぉ〜なぜ牛丼屋なんですか? 「特別な意味はありません。ただ、牛丼が子供たちにも親しみがあって、受け入れられやすいのではないかと思ったからです」とのお答え。教育現場でも「牛丼屋なら、生徒たちも経営を難しく考えず、楽しく学べる」と好評のよう。

 この教材、ホームページから誰でもダウンロードできる仕組みになっているので、興味があれば簡単にプリントアウトしてチャレンジすることができる。あなたもゲーム感覚で経営センスを磨いてみませんか?(文/verb)

【取材協力・画像提供】
財団法人日本経済教育センター