人権擁護NGO(非政府組織)のアムネスティ・インターナショナル日本は30日、入国管理局に収容されて家族と引き離されている外国人を応援するキャンペーンを開催すると発表した。

 「家族をバラバラにしないで!たなばたキャンペーン」と名づけられたこのキャンペーンでは、「収容されている人が家族と一緒になれますように」との願いを込めた短冊を全国から1435枚集める予定。7月9日に短冊をつけた笹を持ち、浴衣や民族衣装を着て渋谷をパレードして、一般人の関心を持ってもらい、入国管理局を管理する法務省に訴えかける。

 アムネスティは3月にも、東京入管前でキャンドル集会を開き、弁護士や人権団体、在日外国人を支援する団体などと、強制的な収容の中止と収容所内の処遇環境改善などを訴えた。今回は、収容で家族と分離することが「子どもの権利条約(第9条)」に違反するとして、離ればなれの家族を七夕伝説の「おりひめ」と「ひこぼし」にたとえて家族が一緒になれるようにと祈る。

 03年には1年間で延べ52万3617人が入管施設に収容されており、1日あたりの平均収容者数は1435人だったという。キャンペーンのタイトルには、この瞬間に強制収容所の中に1435人もの外国人がいることを知ってほしい、という思いが込められている。【了】

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