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良い教師は世間知らず?

【PJ 2005年04月09日】− 「教師は世間知らずといわれますが、その点はどう思われますか」。ある都内私立高等学校の教員採用面接での質問だ。

 少子化が進む現在、初等・中等教育界での教員採用枠は、給与水準の低い若手や、教育経験のある若手を採用する傾向がある。雇用形態の流れとして、終身雇用制度が崩れはじめ、給与水準が高くならぬうちに雇用を打ち切る風潮が出始めてきたようだ。教員側からは「能力よりも給与面で雇っている」との声も聞かれる。

 一例として「専任講師」という役職がある。「専任」という言葉の響きは、正規教員以外の者にとって非常に魅力的だ。しかし、「専任」といっても、あまでも「講師」。1年契約で、その多くは退職後の保証制度はなく、安定的な役職とは言えない。基本的に、塾講師などで副収入を得ることもできない。正規教員である「専任教諭」への道もあるが、公立や大学付属校では年齢制限がある。

 「専任講師」だけの収入で生活していくには困難な面がある。将来への「安心」などは望めようにもない。学校側は「専任」として雇ったからには、ある程度は契約期間や退職金など、将来への保証が必要ではなかろうか。不可能ならば、休暇を利用した塾講師などとの兼職を許可することも検討すべきだ。専任講師の職を得るために、塾・予備校などの前職を辞職しなければならず、また、数年後に専任講師職を解かれたとしても、塾や予備校に戻れるとは限らないからだ。学校経営者には、このような配慮が足りないのではないか。

 ここ数年、一般企業のサラリーマンが週末起業したり、アルバイトをする人も増えているという。知人の職場でも、週末のみのアルバイトがいると聞く。これは不測のリストラへのリスクヘッジにもなるだろう。専任講師もこれができれば、と思う。実際のところ、教師はそこまで考えないのかもしれないが・・・。

 だから「教師は世間知らず」が良いのかもしれない。冒頭の面接での質問は「世間知らずか、どうかの確認」とも受け取れなくはない。なんとも皮肉な内容ではないだろうか。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 堀口 剛【 埼玉県 】
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