16日、証券取引法違反の罪で懲役2年6月の実刑判決を言い渡された堀江被告。(資料写真)

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東京地裁104法廷、午前10時。神妙な面持ちで証言台に立った堀江貴文被告に対し、小坂敏幸裁判長は厳しい表情で、証券取引法違反の罪では極めて異例の実刑判決を言い渡した。

 延々と判決文を読み上げる小坂裁判長。「虚偽の内容を公表することを認識していた」「宮内・中村の供述は、メールによって裏付けられ、一致しているので信用できる」。起訴事実をすべて認める内容で、肩を落として聞いていた堀江被告は気分が悪くなり、途中でトイレへ立つ場面もあった。

 判決文を読み終えた後、小坂裁判長は「ひとこと言っておきたい事がある」と言って、再び堀江被告を見つめた。

 「今回の事件に関し、裁判所にハンディキャップがあるお子さんを持つお母さんから、手紙をもらった。若くして成功した堀江被告の姿に勇気付けられ、ハンディを克服して働く力をもらったという。貯めたお金でライブドアの株を買って、今も持っているそうだ。実刑にしたが、今までの生き方すべてを否定しているわけではない。罪を償って、再出発をしてほしい」

 堀江被告は一瞬よろめき、被告人席に戻るその目は赤くなっていた。【了】

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