19日、新型2ボックス車「ゴルフGT TSI」を発表する梅野社長(撮影:吉川忠行)

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フォルクスワーゲン(VW)グループジャパン(愛知県豊橋市、梅野勉社長)は19日、新型2ボックス車「ゴルフGT TSI」を2月6日から発売すると発表した。東京都千代田区の東京国際フォーラムで開いた記者会見で梅野社長は、「画期的なエンジンを搭載したダイナミックで革新的なクルマ。戦略的に日本で広く普及させたい」とアピールした。

 1974年に初代を発売した「ゴルフ」は、世界累計で約2300万台を売り上げた同社の主力車種。今回発表した新型は、2004年夏に日本で販売開始した最量販グレード「ゴルフGT」の後継車として位置付けている。

 エンジンは日本初導入となる新型TSIエンジンを採用。排気量は前モデルの2.0リットルに代わり、1.4リットルとした。スーパーチャージャーとターボチャージャーの2種類の過給機を、直列4気筒DOHCの直噴エンジンと組み合わせることで、2.4リットル車に匹敵する性能と、「ゴルフ」シリーズ歴代最高のリッター当たり14.0キロの燃費を実現した。変速機はVW独自開発のセミオートマチックタイプ6速DSGを採用し、素早くダイレクトで、シフトショックのない伸びやかな加速を実現したという。

 TSIエンジンについて、パワートレイン開発最高責任者のルドルフ・クレップス氏は、「燃費は市街走行に向いており、なおかつ大きなエンジン並みのパフォーマンスが実現できる」と強調。他車種への搭載については「将来のベースになる技術なので、いろいろなモデルへの搭載を考えている」と語った。

 税込み価格は305万円で、「ゴルフ」シリーズの主要顧客である30〜40代をターゲットに据える。【了】