日本の音楽シーンの流れは、大雑把にいえばその主流が演歌、歌謡曲からフォーク、そしてニューミュージック、ロックへと移り変わってきた。吉澤博美さんは、レコード会社のスタッフとして、その時代の流れをつぶさに見てきた一人である。「僕の最初の転機は、大学時代にアマチュアバンド『スモーキー・メディスン』の演奏を聴いたとき。このバンドはギター:Char、ボーカル:金子マリ、ベース:鳴瀬喜博(のちにカシオペア)、