トヨタ自動車が9日に開いた決算会見では、豊田章男社長が会社や経営に対する思いに多くの時間を割き、丁寧に説明する姿が際だった。会見時間の前倒し、2部構成、一部の投資家やアナリストの参加など異例づくしの展開となった。「ライバルも競争のルールも変わり、まさに『未知の世界』での『生死を賭けた闘い』が始まっている」。IT企業などが参入し始めた自動車産業において、豊田社長が危惧するのは過去の成功体験だ。