ロンドン五輪のサッカー女子1次リーグ最終戦で、カーディフでの南アフリカ戦はスコアレスドローで終わったが、なでしこジャパンの佐々木則夫監督が決勝トーナメントを有利に進めるために、予選2位通過の指示を出したことが明らかになった。米国メディアもこれを取り上げ、物議を醸している。

 米USAトゥデイ紙は、米国代表のピア・スンドハーゲ監督は「移動せずに試合するメリットは分かるが、そのような指示が心をよぎることさえありえない。勝つことで信頼を得るのだから、どんな試合でも勝利を目指す」と語ったと伝えた。

 また、エイミー・ロドリゲス元米代表選手は、「公正で誠実に競技することがスポーツマンシップだというオリンピックの理想に合っていないと思う」とコメントしたと紹介。

 一方、米stlトゥデイは、国際サッカー連盟(FIFA)は日本が取った戦略に対して、罰することはないと表明したと報じている。ディフェンスを強化することで引き分けに持ち込むことは、一般的な戦術だが、通常、敵の猛攻撃に太刀打ちできない弱いチームが用いる手法なので、チームの監督によっては、同意できない場合もあるとの見方を示した。(編集担当:田島波留・山口幸治)