最近増えつつある、マンガを原作とした映画作品。なんといっても日本のマンガは世界に誇るカルチャーのひとつです。映画の制作会社がマンガの作品を映画化したがるのも納得ですよね。

実写化を許せない作品も……


しかし、マンガの実写映画化は原作ファンにとっては微妙なところ。もちろん見事に原作の世界観を残し映画化できれば文句はないのですが、作品の持つ魅力を台無しにしてしまうような実写映画化には怒りしか沸きません。これまでは残念ながらどちらかというとガッカリさせられる実写映画化のほうが多いようで、実写映画化と聞くだけで抵抗を示す漫画ファンも少なくありません。


絶対に映画化してほしくないマンガ8選


今回は、自称マンガマニアの4名による座談会を開催し、絶対に映画化するべきではないマンガ作品を8本厳選してもらいました。ぜひ皆さんもこの8本が実写映画化されることを想像しながら読んでみてください。

座談会に参加したメンバー
・ノジマ(仮名・29歳・男性・公務員)
・勅使河原(仮名・34歳・女性・ライター)
・のぶ代(仮名・27歳・女性・IT企業勤務)
・ボブ(仮名・32歳・男性・自称:Youtuber)

1. 『ONE PIECE』(尾田栄一郎)


『週刊少年ジャンプ』で1997年から現在も連載中。テレビアニメや映画、ゲーム展開の他、四代目市川猿之助主演で歌舞伎が話題に。2017年7月の連載20周年記念記者発表会でハリウッドでの実写化が発表されました。

「ハリウッド映画化は即刻やめるべき。ドラゴンボールの悲劇を忘れてしまったのか。個人的にはハリウッド版ドラゴンボールは嫌いじゃなかったけど」(ノジマ)

「尾田先生のイラストだから魅力のあるキャラになっている。実写のチョッパーが可愛くなるわけない」(勅使河原)

「ナミのボディを再現できる女優がどこにいるのか」(のぶ代)

「ルフィはアニメの声の印象が強すぎる。いっそ田中真弓本人がルフィ役で出演するべき」(ボブ)


2. 『約束のネバーランド(原作:白井カイウ・作画:出水ぽすか)』


週刊少年ジャンプで2016年から連載中。12歳までに孤児院を抜け出さなくてはいけない子どもたちが繰り広げる脱獄ファンタジー。ジャンプでは珍しく女の子が主人公で、異色のジャンプ作品として人気を集めています。

「いずれ実写化されそうな気はするけど、絶対配役で失敗すると思う」(ノジマ)

「子役を集められなくて、12歳までの子どもという設定が改変されそう」(勅使河原)

「残酷なシーンも多く、結局誰得な作品になるはず」(のぶ代)

「私はこの作品読んでないです」(ボブ)

3. 『夏目友人帳』(緑川ゆき)


「妖」を見る能力がある少年が、祖母の形見である「友人帳」を手にしたことをきっかけに妖怪たちと関わるようになった物語。マンガだけでなく人気アニメとしてすっかり地位を築いた感のある作品です。

「にゃんこ先生だけCGにして微妙になるやつじゃない?」(ノジマ)

「夏目のような透明感のある高校生を演じられそうな俳優さんが思い浮かばない」(勅使河原)

「人気俳優を起用して実写化すれば最低限の動員はあるだろうから、かなりの高確率であると思ってる」(のぶ代)

「ネコも実写でやってほしい」(ボブ)

4. 『SLAM DUNK』(井上雄彦)

日本マンガ史上最高のバスケットボールを題材にした作品といっても過言ではないでしょう。今でも熱狂的なファンが多く、読者がBリーグでもたくさん活躍しています。

「190センチを超えるキャラが大量に出てくる世界観を実写で表現できるはずがない」(ノジマ)

「流川役は誰がやってもネットで炎上しそう」(勅使河原)

「桜木の髪型なんか実写で再現したらコスプレにしか見えなさそう」(のぶ代)

「どこを切り取って2時間にまとめるか難しい。ドラゴンボールやシティハンターのようにオリジナルストーリーのアニメなら見たい」(ボブ)



5. 『日々蝶々』(森下suu)


2015年まで『マーガレット』で連載され、単行本12巻で完結した作品。 おとなしくて美人な少女と硬派な空手男子の恋愛を描いたラブストーリー。

「作者も映像化には向かないと言っているので、無理して作ることはない」(ノジマ)

「作者がわざわざ見解を話すってことは、オファーは殺到しているはず。ってことは条件しだいだろうし、してほしくないけど可能性は高そう」(勅使河原)

「すいれんも川澄くんもピュアさが重要。もし実写キャストが不祥事でも起こしたらイメージが壊れてしまう」(のぶ代)

「知らん」(ボブ)

6. 『ときめきトゥナイト』(池野恋)


1982年から1994年まで12年に渡って『りぼん』で連載されていた伝説の少女マンガ。吸血鬼と狼女を両親に持つ蘭世と、無口でクールな真壁俊の人種を超えたラブストーリー。

「近年は過去の名作が実写映画になってるからね。狙われてそうだけど吸血鬼とか現実感ない」(ノジマ)

「この作品だけは聖域として残しておいてほしい。実写化というリスクを犯す必要なし」(勅使河原)

「人気は高いし、キャストによっては動員も見込める。でも冷静になって読み返すとギャグが古いのがネック。滑る要素が強い」(のぶ代)

「吸血鬼、狼女、死神とか、そういうキャラが変に今の時代に合わせたキャラになりそう」(ボブ)

7. 『ドラえもん』(藤子・F・不二雄)


藤子・F・不二雄先生の代表作でもあり、もはや日本を代表するアニメ作品ともいえる『ドラえもん』。CMでは実写化されたことがあります。

「CMでの実写化が話題になった時点で、いつか映画化させるんじゃないかと悪寒が走った」(ノジマ)

「3DCGのドラえもん映画で十分じゃないか。どうせするならドラえもんも人間がやってギャグにするべき」(勅使河原)

「作る側も絶対うまくできないってわかってるだろうけど、完成したら話題にはなるだろうし、あり得そうで怖い」(のぶ代)

「作るならお風呂シーンは絶対に入れろよな!!」(ボブ)


8. 『うる星やつら』(高橋留美子)


1980年代に一大ブームを引き起こした不朽の名作。主人公のラムちゃんのキャラクターや、アニメ主題歌などが大きな話題となりました。

「銀魂みたいなコスプレ大会っぽい作品になるんじゃないかな。想像するだけで悪寒がする」(ノジマ)

「ゴリ押しタレントがラムちゃん役をやらされるんだろうな。黒歴史になるだろうに」(勅使河原)

「これもアニメ映画化なら昔のファンが見たがると思うんだけどね」(のぶ代)

「意外と若い世代には『うる星やつら』なんて認知されてないはず。誰がやってもスベるぞ」(ボブ)



この8作品だけは映画化すべきではない


マンガマニアでなくとも、マンガの実写化は賛否両論。怖いもの見たさで実写映画を見てみたい気もしますが、原作マンガのファンには辛い結果となってしまいそうですね。果たしてこの8作品が実写映画化されることはあるのでしょうか。