ロシア・ワールドカップのアジア予選はいよいよ最終局面に突入した。木曜日、マレーシアのムラカで開催されたのは第5代表決定プレーオフ、シリア対オーストラリアの一戦。国内の政情不安により、前者のホームゲームながら第3国で開催された。
 
 試合は序盤から総合力で優るサッカールーズ(オーストラリア代表の愛称)が主導権を握る。アンジェ・ポステコグルー監督はトム・ロギッチ、マッシモ・ルオンゴ、ジャクソン・アーバインのMF主軸トリオをスタメンから外し、この日が代表デビューのCBマシュー・ジョルマンや、MFアジズ・ベヒチ、DFジョシュ・リズドンら機動性に秀でたフレッシュな面々を登用。これが見事に奏功する。40分にはMFマシュー・レッキーが右サイドから切れ込んでシュート性のクロスを送り、中央のMFロビー・クルゼが合わせて先制。着実にシリアを追い詰めていった。
 
 だが、せっかく掴んだチャンスを逃し続けた結果、後半半ば以降はギアを上げたシリアの前に劣勢を強いられてしまう。スタミナ切れが顕著となり、最終ラインの粘りと守護神マシュー・ライアンの好守でなんとか凌いでいたが……。85分にPKを献上し、1-1でタイムアップを迎えた。
 
 貴重なアウェーゴールを奪い、5日後のシドニーでの第2レグに向けて優位な情勢だが、豪全国紙の『The Australian』は「この相手にこの内容では情けない」と手厳しい。
 
「結果的には失望に満ちたゲームとなった。前半は見事なチーム力を見せてシリアを圧倒したが、想定できた敵の終盤の猛攻を受け止め切れず、攻守両面で四苦八苦。あのPKはまったくのミスジャッジ(CKのヘディングの競り合いでレッキーが相手選手を押したとされた)だったが、引き分けは妥当なスコアと言うほかない。サッカルーズの目標は本大会出場であり、ここが最後の関門ではない。シリアを圧倒して弾みを付け、11月のCONCACAF(北中米・カリブ地域)代表とのプレーオフを勝ち抜かなければならないのだ。試合運びの拙さはなんら変わっていなかった」
 
 こんなところでもたついている場合ではない、といったところか。とはいえ最後は、「ポジティブに考えていいのは、アウェーゴールを奪えたことと、負けなかったという事実。あとは(右サイドに入った)ジャルマンがデビュー戦とは思えないパフォーマンスを見せてくれたのも大きい」と評した。