日本では引っ越しをしたときに、近隣の人に挨拶として“引っ越し蕎麦”を贈る風習があります。近頃はそんな習慣も減ってきているようですが、ネット上では「お隣さんに一応引っ越し蕎麦を持って行ったら凄い喜ばれた」といった声もちらほら。そんな中、引っ越し蕎麦ならぬ“引っ越しAmazon”なるものが登場し、ネット上で話題になっているようです。

【写真を見る】無難なプレゼントとして重宝するamazonギフト券

■挨拶にまでデジタル化の波が…!

“引っ越しAmazon”の存在を紹介したのは漫画家の蒼木雅彦。蒼木は自身のTwitterで「ポストに入ってたチラシを捨てようと思ったけど、よく見たら隣に引っ越してきた人がくれたアマゾンギフト番号が印刷された紙だった。あぶねー。っていうかすごい時代だな」とコメントしました。投稿された写真にはAmazonのロゴが入った1枚の紙が写っており、そこには「○○号室に引っ越してきました○○です。以後、よろしくお願いします」という文章が。「ギフト番号」と「有効期限」、「金額」も記載されており、実際にAmazonで買い物ができるものです。これにはTwitter上でも「それで蕎麦を買えってことかな?」「なんて最先端のご挨拶なんだ…」「こんなところにもデジタル化の波が押し寄せているとは。本当にすごい時代だ!」と“引っ越しAmazon”の登場に驚愕の声が上がりました。

■「挨拶で金券ってどうなの!?」“引っ越しAmazon”に賛否の声

ただ、“引っ越しAmazon”については賛否両論あるようす。賛成派の人からは「蕎麦貰うよりギフト券貰った方が嬉しい!」「顔合わせる必要もないしこれは便利だな」「実用的だし面白い」「蕎麦アレルギーの人も楽しめるね」といった意見が。一方、反対派の人からは「挨拶に金券ってどうなの?」「顔も合わせずにポストにポイって、挨拶としては味気なさすぎる」「逆にこんな挨拶する隣人怖い」と、やはり顔を合わせるべきとの声が少なくないようです。

批判的な声も上がっている“引っ越しAmazon”ですが、大正時代には既に似たような習慣がありました。「公益財団法人 日本郵趣協会」の公式Twitterによると、「大正時代には、生そばの代わりに『そば切手』という券を配ったそうです」とのこと。

券を渡すときに“顔を合わせるか”という部分については議論の余地があるものの、賞味期限のある蕎麦を渡すよりも、こうしたギフト券の方が気が利いていると言えるかもしれませんね。