児童ポルノに関し、大変厳しい取り締まりと厳罰を設けている米国。このほどアラバマ州の連邦地方裁判所は、児童ポルノを撮影し、画像や映像を販売していた夫婦に対して驚きの実刑判決を言い渡した。

米アラバマ州ローダーデール郡のフローレンスで、児童ポルノ禁止法違反や児童性的虐待などの容疑で逮捕されていたマシュー・デヴィッド・エアーズ(42)と妻のパトリシア・アラナ・エアーズ(34)。このほど同州連邦地方裁判所のL.スコット・クーガー判事は2人に対し、合わせて2,340年という驚きの懲役を言い渡した。

この夫婦は2010年夏から2013年1月にかけ、6歳から9歳までの幼い子を裸にし、大人も出演しての性行為、虐待、レイプの様子を撮影。その画像や映像をテキサス州在住の男性に販売しようとして逮捕され、今年6月には起訴事実を認めていた。

「無垢な子供たちにみだらな行為を強要し、子供らしい魂を奪ったことは殺人行為にも相当する。考えうる最も重い罰がふさわしい」とL.スコット・クーガー判事。具体的には53もの罪に問われていた主犯格である妻のパトリシアに1,590年、25の罪に問われていた夫のマシューに750年の服役が命じられ、生涯を刑務所で過ごすことになる。

児童ポルノ関連の犯罪においてここまで重い判決が下るのも珍しく、控訴は確実と思われるが、さらに量刑が足される可能性があるとの見方も。極秘のうちにどんなやりとりも可能なこのネット社会には様々なポルノビジネスが氾濫しているが、児童ポルノは犯罪でありながら年間売上30億ドルの巨大市場とも言われる。そのため発覚した際の罪は極めて重いことを知らせる、こうした見せしめが必要になっているという。

※ 画像はcrimefeed.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)