先日、英国のある夫婦は、愛犬が裏庭の茂みのほうへと走って吠え続けたため、何ごとかと近づいてみたという。すると、そこには前日から姿が見えなくなっていた愛猫の姿が。人間の目では気付けない場所――野バラの茂みの奥で大けがを負って動けなくなっていた猫を見つけ出してくれた愛犬を、夫婦は“ヒーロー”と呼んで称えている。

英紙デイリー・メールやデイリー・エクスプレスによると、“親友”の猫を救い出したのは、英国中部の街エンドンに住むケビン・エリントンさん、ルイーズさん夫妻が飼っている、9歳のゴールデン・レトリバー犬トビー。エリントンさん夫妻宅では、トビーのほかにスチュワートという5歳のオス猫を飼っていて、以前ゴミ入れの中でプラスチック片を喉に詰まらせているところを助け出された後、処置を受けた動物病院で働いていたルイーズさんが引き取った。そして一緒に暮らし始めた犬と猫は、鼻をこすり合わせるほどの仲良しとなり、“親友”になったそうだ。

そんな2匹の絆を、強く思い知らされたというエリントンさん夫妻。先日、スチュワートの行方が分からなくなる出来事があった。外を自由に歩く猫だけに、彼らは「それほど心配してはいなかった」というが、トビーだけは「何かおかしい」と気づいていたようだ。なぜなら、夫婦に庭へ連れ出されたトビーは即座に裏庭のほうへ走り出し、茂みの中に向かって吠え出したから。吠え続けてその場から離れようとしないトビーの様子に異変を感じた夫婦が近づいてみると、彼が注意を促していた茂みの奥に、大けがをして動けなくなっていたスチュワートがいたという。

ケビンさんの話では、スチュワートは庭から50メートルほど離れた道に出て交通事故に遭ったと見られ、事故後は必死に自宅へ向かって這って来た様子。ケビンさんがやっとのことで茂みの中から助け出されたスチュワートは、すぐに自宅近くの動物病院へ運びこまれ、折れていた骨盤や右脚の手術を受けた。ショック状態で体温も下がっていたというスチュワートは、運ばれた当時まさに瀕死の状態だったそうで、トビーに見つけ出されなければ「間違いなく死んでいただろう」と獣医は話している。

その後、スチュワートは数日間動物病院に入院して、エリントンさん夫妻の家へ帰宅。現在はゲージの中で安静状態にさせられているという彼に、トビーがそばを「離れようとせず」に寄り添い、夜はバスケットの中で一緒に寝るなどして、親友を支えているそうだ。「犬は状態が悪い他の動物を見つけると、誰かに異常を知らせる」習性があるとされ、トビーがその習性を働かせてくれたおかげで愛猫が助かった夫婦は、愛犬を“ヒーロー”と称え、大いに感謝しているという。

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