バイオリニストの宮崎司氏が9月3日、自身のツイッターで「今夜はTBSの『火曜曲!』に出演します!」とTV番組への出演報告を行った後、「生理的に受け付けないAKBの後ろで弾いちゃいます(笑)」と冗談交じりのツイートを行ったところ、批判が殺到し、ツイッターアカウントを閉鎖する事態になった。

 ツイッター上では「AKBファンの皆、こんなやついたぞ」「こいつ人間としてどうかと思う」「仕事相手の悪口は書いちゃダメだろ」といった批判が相次いだが、一方では「プロのミュージシャンとして好き嫌いを言うことも許されないのか?」「赤の他人だったらAKB48の悪口を言っても良くて、共演者ならダメっていうのがわからない」といった意見も散見された。

 AKB48に関連する話題では、ほかにも炎上する事例が絶えない。2012年12月には、ロックバンドRIZEのベーシストKenKenが、自身のツイッターで「不細工が基本のアイドルに 当てぶりが売りのバンド おれたちが本気で目指してるものがバカにされてるよねーホント」と最近のアイドルやバンドのあり方に対して発言。KenKenは名指しで批判をしておらず、フォロワーからの「これだれのこといってんの?」という質問にも、「別に誰の事でもなくそういうミュージシャン増えたなーってはなし。」と答えていたが、ネット上ではこの「不細工が基本のアイドルとはAKB48で、当てぶりが売りのバンドはゴールデンボンバーのこと」という推測が出回り、両グループのファンから苦情が殺到、炎上に繋がった。

 AKB48への批判や、誤解を生む冗談は、このようにネットで炎上するケースが少なくない。なぜこのような事態が後を絶えないのか、ネットの炎上問題に詳しいジャーナリストの井上トシユキ氏に話を聞いた。

「宮崎司氏は、周囲の親しい人に対して自分の感想を書いたのでしょうが、ネットでの発言は様々な意味で捉えられるものである、という意識が足りなかったと思います。最近問題になっている悪ふざけ画像と同じことで、ネットではアッという間に情報が拡散することを忘れてはいけません。AKB48に対して色々な感想を持つのは自由ですが、それを簡単にツイッターに投稿するのはいかがかと思います。本人は冗談で書いたつもりかもしれないけど、そう受け取らない人はたくさんいますから」

 では、やはり宮崎氏の言動が問題だったと?

「いえ、宮崎氏のツイートは『生理的に合わない』という個人の感想であり、誹謗中傷と言えるようなものではありません。したがって、宮崎さんだけが悪い、ということではないでしょう。彼は、誰の歌が下手だとか、誰が不細工だとかは書いていない。ファンやその他の方が、このような些末な感想を炎上させてしまうのも過剰反応だし、不寛容だとも思います。

度が過ぎた悪ふざけは、周囲にも損害を与える可能性が高いので、叱られたりするのも仕方ないと思いますが、この程度のことで炎上させるというのはどうなんでしょうか。批判しているユーザーは、自分の憂さ晴らしのために、わざわざ何かを見つけては叩いて、溜飲を下げているだけのようにも思えます。もし、このような感想を書いただけで炎上するのであれば、無難なことしか書けず、結局は誰も何も言えなくなってしまうのではないでしょうか」

 AKB48は絶大な人気を誇るアイドルグループだけに、感想さえも火種となりうる現状。今回の宮崎氏ツイートに不用意な点が多かったのは事実だが、こうした状況が続く限り、多くの人気アイドルのネット炎上問題がなくなることはないのかもしれない。(マツタヒロノリ)

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