シャンプーやリンスを使わずに、お湯で洗髪する「湯シャン」が若者のあいだで増えていると、インターネットで話題になっている。

男性も女性も抜け毛や薄毛で悩んでいる人が増え、その原因がシャンプーやリンスにあるという指摘がある。また、シャンプーは皮脂バランスを崩してしまうとの説も出てきた。

「湯シャン」は頭皮にいい?

髪をお湯だけで洗う「湯シャン」と聞くと、髪や頭皮の汚れがしっかり落とせず、なんだか不潔そうで、臭くなりそうなイメージがある。それが原因で抜け毛、薄毛になる気もする。だから、髪をシャンプーで洗うことに、なんの疑問ももたずに過ごしてきた人は多い。

ところが、最近はシャンプーがなかった時代のように、お湯で流すだけの「湯シャン」派の若者が増えている、という。まとめサイトのNAVERでは、「近年、若ハゲや女性の薄毛が増えてきたのは、シャンプーが世に出回ってから」と指摘。シャンプーでの毎日の洗髪は「皮脂を落としすぎてしまい、バランスを崩して洗髪時の抜け毛も多くなる」と、「湯シャンが頭皮にいい」としている。

「湯シャン」に切り替えた人の証言では、頭皮を触ってみてもとくに皮脂でべとついたり、ギラギラすることもない。それどころか、脂性が改善された、髪に艶やかさもでてきて太くなった、さらには地肌も傷まず、臭いもしない。抜け毛が減った、との報告もある。

「湯シャン」を成功させるには、毎日洗うことや、時間をかけて丁寧に洗うこと、いきなりシャンプーをやめるのではなく、2日に1回、3日に1回と徐々にシャンプーの使用を減らしていくこと、とアドバイスする。

清潔な頭皮を保つことが、抜け毛や薄毛を防ぐ

一般に、抜け毛や薄毛の原因として考えられているのが、「遺伝」や「男性ホルモンの低下」「ストレス」や「生活・食習慣」など。「AGA‐News」を運営する製薬会社のMSDは、AGA(男性型脱毛症)のセルフケアとして、頭皮を清潔な状態に保つことや毛根に十分な栄養を与えること、生活習慣や食習慣を改善して健康なからだをつくることの、3つをあげている。

その中で、「清潔な頭皮を保つことは、毛髪の成長・維持を外側から支えること」として、「シャンプーを正しく使って洗髪して余分な皮脂と汚れ、雑菌を洗い流すことが大切」と説明。とくにシャンプーの使用を妨げてはいない。

MSDは「皮脂の汚れがそのままになって、毛根に十分な栄養が届かずに髪が抜けやすくなることはあります」と話す。シャンプーの使用にかかわらず、頭皮を清潔に保つことが抜け毛や薄毛を防ぐことにつながるようだ。