市場調査会社 Canalys が、2012年度第4四半期 (Q4) における世界PC市場(タブレット含む)の出荷台数リポートを発表した。タブレットをPCだと考えるかどうかはさておき、結果はアップルが iPad と Mac を合わせて2700万台出荷し軽々とシェア1位を獲得した。この数はQ4のトータル出荷数1億3400万台のうち20.1%を占めており、アップルにとってシェア20%越えは初めてとなる。

前四半期(Q3)ではアップルに続いて2位レノボ、3位HPだったが、Q4ではHPが市場シェア11%にあたる1500万台を出荷し、レノボに20万台の差をつけ2位の座を奪い返した。4位のサムスンはシェア9%にあたる1170万台を出荷し、初の5位圏内入りを果たしている。5位のデルは出荷数970万台で、前年と比べ19%減少した。

しかし、こうしたアップルやサムスンの際立った好調は、奥にある問題を見えにくくさせているかもしれない。アップルとサムスンの出荷台数に貢献したのは iPad Mini と Galaxy Tab だが、Canalysの報告では、市場を支えたのはそのアップルやサムスンに加えてAmazon などタブレットのメーカーだとしている。

タブレット端末の出荷数は4620万台と、2011年同期の2640万台から75%増加したが、ノートパソコンの出荷数はほぼ変化が見られなかったとCanalysは指摘し、Windows 8 と Windows RT は需要の変化をもたらすほどの影響はなかったとの見方を示した。デルの苦戦に見られるように、従来型PCのメーカーの多くにとってPC市場は厳しい時期となっている。2013年もこの状況が続くことだろう。

(原文:Jon Fingas 翻訳:日本映像翻訳アカデミー