国際バレーボール連盟(FIVB)は31日、オリンピック最終予選を兼ねたアジア大会のセルビア戦で日本が故意に負け試合をしたとするタイの主張を「証拠不十分」として一蹴した。韓国の複数メディアが相次いで引用して伝えた。

 27日に行われたセルビア戦で、日本は第1、第2セットを取ったが、残る3セットを落とし、2対3で敗戦した。最終予選の結果でロシア、韓国、セルビアが五輪チケットを獲得し、日本はセット率でタイを上回り、アジア最上位に与えられるアジア枠で五輪行きのチケットを手にした。

 これに異議を唱えたのが、初の五輪出場を逃したタイだ。日本が勝てばタイがアジア枠を獲得するということで、日本とセルビア戦の結果で出場がかかっていた。その結果を受け、タイではメディアやネットを通じて日本がわざと第4、第5セットを落としたとの主張が広まった。

 韓国メディアは、FIVBの見解を伝えつつ、八百長疑惑が持ち上がった理由について「オリンピックのグループ抽選でブラジル、中国、アメリカなどの強豪を避けるためにわざわざ負けた」との見方があるとし、実際に日本が強豪のそろうB組ではなくA組に編成されたことで「疑惑はさらに大きくなった」と伝えた。

 一部では、スポンサーがつかない国際大会を日本で開催し、FIVBの公式スポンサーもユニフォームも日本の企業が提供しているとし、日本のFIVBへの影響力が大きいとの見解を示すメディアもある。同メディアは、FIVBが何を根拠に証拠不十分の結論を下したのか、明らかではないと疑問を呈した。(編集担当:金志秀)