4月3日と4日にかけて行われたサッカーアジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第3戦。日本勢の名古屋と柏、東京はいずれも中国勢(天津、広州、北京)と対戦とし、結果1勝2分けという成績を残したが、北京国安とFC東京の試合は少々後味が悪いものとなった。というのも、東京のポポヴィッチ監督が北京のラフプレーに怒り心頭で、試合後、批判を展開する“場外戦”へと発展したためだが、この件について中国のネットではポポヴィッチ監督の意見を支持し、北京を批判する声が多数挙がっている。

この日の北京vs.東京の試合は、ほかの2試合と比べて、とりわけカードが多く提示されたわけではない。試合データからすれば両チームともに2枚ずつのイエローカードを提示されたのみで、ほぼ“正常なゲーム”と言える範囲内だ。しかし、実際のゲームは北京のラフプレーが目立ち、「カードが提示されても良いのでは」と感じざるを得ないシーンがいくつかあった。

スタメンで出場した東京のDF加賀健一選手はわずか前半10分で負傷交代、後半17分にはMF羽生直剛選手も負傷交代させられるが、そのどちらにもカードは提示されず。試合後、ポポヴィッチ監督はこうした主審の判断に「不公平だ」と激怒、北京のラフプレーとともに審判団をこきおろしたというわけだ。

この話題は中国のスポーツメディアでも報じられており、例えば騰訊体育は「東京監督、審判が不公平と怒る」とのタイトルで、試合後の会見の様子を詳細に報じている。それによると、ポポヴィッチ監督は試合後の会見で「今日の試合は試合と呼べるものではなかった(ラフプレーが多かった)」「審判団には公平な審判を望む」などと、次から次へと北京および審判団に対する不満を述べたとのこと。そして「試合の録画を観れば、誰でも北京の粗暴さを理解できるだろう」と述べ、最後まであきらめず粘り強く戦った自チームを讃えた。

また、ポポヴィッチ監督は中国メディアの記者との間でもひと悶着あったようで、会見終了間際にグループリーグの展望について問われた同監督が「どんな予測も意味がない。みんなが(ラフプレーの少ない)良いサッカーをすること。これこそが本当の意味です」と返答すると、中国人記者が「サッカーの本当の意味は勝利することなのではないですか?」と噛みついた。これに対して同監督は「もしあなたの連絡先を教えてくれれば、良い試合のビデオを送りますよ。それにもしチャンスがあるならば、東京の試合を観にきてください。そうすれば自ずと答えがわかるはずです」と記者を挑発したという。

この一件を知った中国サッカーファンの間では、「ポポヴィッチ監督への批判」をするのではなく、「その通り」といった声が多く挙がっている。騰訊体育のコメント欄では「北京国安は確かにカンフーサッカー。プレーは汚い。その上、サポーター、スタジアムはスポーツマナーに背いている。広州のサッカーを見習えよ」といった趣旨の意見がもっとも多くの支持を集めることとなった。とは言え、北京のサポーターと思われる人々からは反論も見られ、自国のサッカーを巡り熱い議論が繰り広げられているようだ。

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