ラジオのゴールデンタイム枠といえば、平日深夜1時の時間帯のことをいうだろう。この時間帯で、長年にわたり壮絶な戦いを繰り広げているのが、TBSラジオの『JUNK』とニッポン放送の『オールナイトニッポン』だ。この戦いの歴史は2002年にTBSラジオで『JUNK』が放送開始してから始まる。

2002年の『JUNK』放送開始からADとして番組に携わってきた名物プロデューサー池田卓生氏が『JUNK バナナマンのバナナムーンGOLD』Podcastで、その戦いの歴史を語った。大阪出身の池田氏は、お笑いが大好きだったので、最初からこの時間帯はお笑い芸人による番組で固めたかったそうだ。

『JUNK』放送開始当時、『オールナイトニッポン』は、ロンドンブーツ1号2号、ココリコ、ナインティナインなどそうそうたるメンバーが担当していたため、苦戦を強いられていたという。特にナインティナインは聴取率が高く、アンタッチャブルなど当時勢いのある芸人で対抗しても、この10年間一度も勝てなかったのだ。

しかし、このたび初めておぎやはぎが聴取率でナインティナインを抜いた。そして、他のすべての曜日で『JUNK』が聴取率1位となったのである。TBSラジオがいち早くPodcastを取り入れ番組を配信してきたことも、リスナー拡大の1つの要因であるだろう。

今は『JUNK』が一歩リードといったところだが、この4月よりまた戦局が一変する。池田氏は、4月からお昼の番組の担当となった。一方『オールナイトニッポン』も深夜3時から放送の「2部」が、14年ぶりに『オールナイトニッポン0(ZERO)』として復活したことで、さらにパーソナリティの層を厚くしてくるだろう。

この戦いからますます目が、いや耳が離せない。
(TechinsightJapan編集部 佐々木直まる)